インターネット上のブックメーカーやカジノサイトとの入出金に世界で幅広く利用されているエントロペイ(Entropay)ですが、サービス縮小とルールの改定により2018年8月13日より利用できない国が増えました。
エントロペイのサービス改定について
既ユーザーの方で、EEA地域(ヨーロッパ)以外でエントロペイを使っているユーザーは同様のメッセージを受け取られていると思います。今回の変化を簡単にまとめると以下のとおりです。
・2018年8月13日以降は、EEA地域以外及びノルウェー在住のユーザーはクレジットカードやデビットカードでエントロペイのバーチャールカードに入金できなくなります。
・2018年10月31日をもって、対象ユーザーのアカウント内のバーチャルカードは削除され、カードに残っている資金はアカウント内のウォレットに戻されます。
・ウォレット内の資金は、いつでも銀行送金または入金に使ったカードへの返金処理によって戻すことができます(そのカードで入金した額まで)。アカウント内のバーチャルカードは削除されますが、資金の引き出しに期限はありません。
なお、EEAとはEuropean Economic Areaの略で、欧州経済領域を意味します。具体的にはオーストリア、ベルギー、ブルガリア、チェコ、クロアチア、キプロス、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、アイルランド、イタリア、ラトビア、リヒテンシュタイン、リトアニア、ルクセンブルク、マルタ、オランダ、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン、イギリスの30ヶ国を指します。
これらの国に住んでいる方は今回の変更は一切関係ありません。日本を含むそれ以外の国のユーザーは対象です。
この変更を受けて対処はどうすればいい?
クレジットカードやデビットカードで資金を送れない=単純に入金できないということなので、実質的には今後はブックメーカーへの入金手段として使えません。よってエントロペイを使って入金していたサイトへは、これからは別の手段を使うことになります。
エントロペイ内に残っている資金は銀行送金で引き出せます。こちらは期限がないので、特に焦って手続きする必要はありません。あるいは、10月31日のカード削除日までは、残っている資金は通常どおり入金に使えます。
ブックメーカー各社の出金対応について
今回の件で、エントロペイを入出金手段として受け付けているブックメーカーがどのような対応を取るのか、問い合わせて確認しています。現状、ウィリアムヒルは10月31日にバーチャルカードが削除されるまではカードへ出金できるとのことです。365も同じく。(エントロペイの公式発表があったあと、日本時間で14日2:30amにライブチャットで直接カスタマーサポートに確認済み) 一方、ピナクルは公式発表の直後からもうエントロペイへの出金は対応していないとのことです。(メール問い合わせで回答あり)
William Hill…10/31まで出金に使える→8/13以降は出金使用不可に変更されました(担当より連絡あり) 8月13日前後に出金申請した場合、システムが不受理でエントロペイに送金されなければ、ウィリアムヒルのアカウントに資金が戻ります。
Bet365…10/31まで入金・出金に使える
Pinnacle…8/13以降は出金に使えない
対応が変わったり、新しい情報があればここに足していきますね。
少額の引き出しなら
換算して数千円や数万円単位の銀行送金するほどでもないような残高なら、引き出し方法の工夫としてはSportsbet.io(スポーツベット・アイオー)に入金しておくのも一つの手。Sportsbet.ioは仮想通貨専用のサイトですが、サイト上でカードでビットコインを直接買って入金できます。クレジットカードの代わりにエントロペイが使えますから、
1.エントロペイでSportsbet.ioに入金してビットコイン化
↓
2.プレーする(資金を入れておけば各種スポーツの生中継も視聴可)
↓
3.ビットコインを好きな取引所やウォレットへ引き出す
↓
4.レートが良い時に取引所から銀行振込で現金化
という流れで手元へ回収することも可能です。ビットコインは米ドルのように値段が上下するので(よりダイナミックに)、良いタイミングで出せばそれだけで利益も。実際、生中継はbet365と同じくかなり使えます。
サッカー、テニス、野球、そのほか観戦可)
関連:SportsbetioにクレジットカードやエントロペイでBTC購入&入金する手順解説
今回の変化と今後について
2016年に「ネッテラー」というそれまで業界で一般的に使用されていたネット口座サービスが日本市場から撤退し、代わりに似たサービスのエコペイズが台頭してきました。しかし、2018年の春にはそんなエコペイズもEEA外でのカードによる入金を停止、さらに8月6日にはプラスチックカードが利用不可に。そして今回エントロペイのサービスも縮小。。。

この一連の流れだけを切り取って見てみると、コロコロ変わって業界は大丈夫なの?という印象もありますが、実際のところ世界中のユーザーに対してサービスを提供しているブックメーカーやその入出金サービスの企業が、ルールを改定したりサービス提供地域を変更するのはよくある話です。それは地域ごとの法律やルールに則ってサービスを提供していくためでもあります。したがって、ユーザー側が特に心配するような事態ではありません。
ブックメーカー側が新しい手段を用意する、あるいは新しくより手軽に入出金できるサイトが登場するなどオンラインベッティングの世界は常に変化していくので、その都度状況に合わせてお楽しみください。
とりあえず差し当たって簡単に情報をまとめただけなので、続報や詳細もまたこちらに追記します。