ブックメーカーは、各種スポーツに対して膨大な種類の賭け方(オッズ)を用意します。サッカー、テニス、野球、バスケットボール、アメフト、ラグビー、ゴルフ、そのほかあらゆる主要スポーツのリーグや大会、試合、そして試合以外のことまで、とにかく何でも賭けの対象です。
例えば、サッカーのひとつの試合に賭けられるオッズ(選択肢)は標準で200から500通り、サイトによっては2,000通りを超えます。
それほど多様なため、いざこれからスポーツベッティングを始めようとブックメーカーのサイトをのぞいたとき、ずらっと並んだ選択肢をみて「こんな賭け方もあるの!?おもしろそう!!」というワクワク感と同時に、「これはどういう意味だ?」と疑問を抱くことがあるかもしれません。
しかし、ご安心ください。
実はブックメーカーの賭け方には基本となる形式(パターン)があり、その種類とルールさえ把握してしまえば、どんなスポーツでもすぐに賭けを楽しむことができます。
そこでこのページでは、プレーにあたって特に知っておきたい17の賭け方・パターンをピックアップして解説ています。あわせて、ブックメーカーのサイトごとの表記の違いなどの予備知識も加えました。また、賭ける手順についても触れています。
「なるほど、ブックメーカーにはこんな賭け方があるのか」
「ブックメーカーの賭けで基本のベットタイプを知りたい」
など、これからプレーをはじめるビギナーの方は参考にお役立てください!
このページの内容
ブックメーカーの3つの代表的な賭け方
ということで、さっそくみていきましょう。
まずは試合ごとの結果に関する賭け方で、3つの最重要な賭け方をご紹介します。
勝敗予想オッズ(Match Betting / Money Line)
ブックメーカーが提供するオッズでもっとも一般的なものが、試合ごとの勝敗予想オッズです。
団体競技・個人競技問わず、対戦で勝敗を決めるスポーツはすべてこのオッズがあります。ルールはシンプル、賭けた方が勝てば的中。
日本語対応のブックメーカーなら単純に"勝敗"と表記されているため一目瞭然。英語ではMatch Betting(マッチベッティング)と表記されているか、野球、バスケットボール、アメフト、アイスホッケーなどのアメリカンスポーツではMoney Line(マネーライン)と書かれています。
ちなみにマネーラインとは、主にアメリカで使用されている(ハンデのない)勝敗予想の賭けを意味するスポーツベッティング用語。そのため、ヨーロッパが発祥のブックメーカーでも、米系スポーツの勝敗予想オッズにはマネーラインという呼称が一般的に使われています。
サッカーのように結果にドローがあるスポーツでは、Home/Draw/Away(ホーム・ドロー・アウェイ)や1x2(ワンバイツー)とも表記されます。
サッカーの1x2オッズは基本的に前半+後半+両方のアディショナルタイムを足した通常の試合時間の結果で勝敗を判定します。トーナメント形式の大会で延長戦やPK戦がある場合でも、その結果は含みません。試合が延長以降へ進めば、1x2はドローへの賭けが的中扱い。
延長やPKがある試合には、1x2とは別で「次戦進出(To Qualify)」という勝敗オッズが用意してありますから、混同しないようにご注意ください。
野球でもバスケでもそのほかのスポーツでも、延長を含む勝敗予想オッズと含まないオッズがあって、それぞれオッズに明記してあります。
また、ゴルフやF1などの大勢の出場者のなかで優勝争いするスポーツでは、特定の選手同士を比較して「どちらの方が成績が上か、タイムが上か」という賭けが勝敗予想(マッチベッティング)という名前で用意されることもあります。
勝敗予想オッズは全スポーツに共通するブックメーカーの核となる賭け方です。
勝敗予想オッズ
賭けたチーム・選手が勝てば的中。
オーバーアンダー(Over/Under)
オーバーアンダーオッズ(Over/Under)も、あらゆるスポーツにさまざまなかたちで登場するブックメーカーの代表的な賭け方の1つです。
ルールは簡単。
対象となる事柄の結果が、提示された数値を上回る(Over)か下回る(Under)の2択で予想します。ブックメーカーによっては省略してO/Uとも表記されています。
オーバーアンダーの主な対象は試合のスコア。例えば、サッカーでは上の画像のように「試合中の総ゴール数(両チームの合計ゴール数)」の賭けで、オーバーアンダー0.5、1.5、2.5、3.5など複数の選択肢が用意されます。
オーバーアンダーの例
(上の画像のもの)
オーバー0.5 @1.03倍
アンダー0.5 @11倍
オーバー1.5 @1.28倍
アンダー1.5 @3.5倍
オーバー2.5 @1.91倍
アンダー2.5 @1.91倍
このオッズでオーバー2.5@1.91倍に賭けたら、試合中に3ゴール以上入ると基準値の2.5を超えるため的中です。一方、試合が0-0、1-1や2-0など2点しか動かなかったら不的中。
もしアンダー0.5の11倍に賭けたら、結果が0-0の場合のみ的中です。
このように、システムは単純明快。
基準値は少数(0.5単位)になっており、ゴール数は1点、2点、3点と必ず整数。よって、必ず片方の条件を満たすため引き分けという結果は起こりません。(オーバー2.5が的中ならアンダー2.5は外れ)
一方、なかには基準値が1や3のような整数のオッズもあります。この場合、結果がぴったりその数値と同じなら賭けは無効で返金されます。(例えばオーバー3というオッズに賭けて、結果が2-1などでスコアがちょうど3点なら返金)
Under・Exactly・Overという3択もあり
オーバーアンダーに似た賭け方で、
アンダー(以下)
イグザクトリー(ぴったり)
オーバー(以上)
という3択タイプの賭けもあります。
例えばサッカーのコーナーキックの本数予想オッズで、基準値が8本の場合。7本ならUnder、8本ならExactly、9本ならOverが的中です。
サッカーでも野球でもバスケでもアメフトでも、その他のスポーツでも、スコアについては必ずオーバーアンダーの賭けが用意されます。また、スコア以外でも、上記のようにサッカーのコーナーキックの本数やカード枚数、テニスの試合中の総ゲーム数、ラグビーのトライ本数、そのほか「結果を○本以上か以下か」で予想できる事柄にはこのオッズが出ます。
オッズの名称はGame TotalやGoal Totalなどサイトごとに表記が違うこともあり。しかし、どの名称でも選択肢にはOver○○やUnder○○、O/Uなどの記号がついているため、それがオーバーアンダーの賭けであることはすぐに分かります。
ホームチームのみのスコアを対象とするHome Total、アウェイのみのAway Total、シーズン全体の総数が対象のSeason Totalなど、対象は実にさまざま。
いずれにせよ、基準値を上回るか下回るかの2択というルールさえ覚えておけば、迷うことはありません。
オーバーアンダーは、勝敗予想オッズと並んでプレー中には絶対に目にする代表的オッズのひとつです。
オーバー・アンダー
設定された数値を上回るか下回るかの2択予想の賭け。
ハンディキャップ付きの勝敗予想オッズ(European/Asian/Spread)
ハンディキャップベッティング(Handicap Betting)は、主に試合結果や特定の事柄に対して、ハンデを加えて結果を判定する賭け方です。オッズに付いているプラスやマイナスの数字がハンデの値。
ルールの基本は、自分が賭けたオッズについているハンデを、試合終了時のスコアに加算して勝敗を判断するということ。賭けなかった方のハンデは無視してください。
例えば、ガンバ大阪vsセレッソ大阪という試合で、ガンバ+1.5というオッズに賭けたとします。
このオッズは「ガンバ大阪に+1.5点があらかじめ加点されている(有利)」という意味。例えば、0-1や1-2などの1点差で負けても、1.5点を足すとガンバが上回るため賭けは的中。ガンバ大阪が2点差以上で負けない限りは勝ち扱いになります。
一方、この試合でセレッソ大阪-1.5に賭けたら、それは「セレッソのゴール数から1.5点引く(不利)」という状態からスタートしているのと同じで、賭けの的中には2点差以上の勝利が求められます。
これがハンディキャップの一番基本的な仕組みです。結果にハンデを加えて判定。
ハンディキャップは、大きく分けて2wayハンデ(2択)と3wayハンデ(3択)があります。サッカーでは、2択のハンデをアジアンハンディキャップ(Asian Handicap)と言い、3択の方をヨーロピアンハンディキャップ(European Handicap)と言います。(ヨーロピアンの方は、単にハンディキャップとも)
ハンディキャップはルールはやや複雑なため、以下で詳しくまとめました。
野球、バスケ、アメフト、アイスホッケーなどサッカー以外のスポーツでは、2択のハンデをスプレッド(Spread)と言います。野球ではランライン(Run Line)とも呼びます。ルールは同じ。
スポーツの試合は、対戦する両者がいつも対等な実力を持っているとは限りません。強者と弱者の差がはっきりしている試合では、普通の勝敗予想オッズだと賭けが一方にかたよってしまいます。
そこで、「プレイヤーに両方にバランスよく賭けてもらうため」にハンディキャップは考案されました。ブックメーカーが有利と判断した方にはマイナスのハンデが付き、不利と見なした方にはプラスのハンデが付けられます。
ハンデは必ずしも実力差を示しているわけではなく、「このぐらいのハンデなら賭けがうまく散るだろう」と考えて設定されています。そのため、両者の実力差を自分でも見積もって、提示されたハンデが適切かどうかを見極めながらオッズを選んでください。それこそ、スポーツベッティングの醍醐味。
ハンディキャップは、ブックメーカーのプレー歴が長くなるほどおもしろさが増す奥深い賭け方です。
ハンディキャップ
ハンデを加えて結果を判定する賭け。
3つの賭け方に続く9つのメジャーな賭け方
ここまでご紹介してきた勝敗予想オッズ、オーバーアンダーオッズ、ハンディキャップオッズは、ブックメーカーの賭け方の御三家と言えるほどもっとも代表的なもの。プレーし始めると、この3つは必ず賭けることになると思います。
そこへさらなる奥行きをプラスするのが、次にご紹介する9つの賭け方です。
その9つは、メイン3つの変則型や、多くのスポーツに登場する共通パターン。順にご確認ください。
ダブルチャンス(Double Chance)
Double Chance(ダブルチャンス)は、サッカーの試合ではほぼ用意されるメインの賭け方の1つ。すでにご紹介した勝敗予想オッズ(1x2)の変則型です。
1x2は、90分間の結果がホームチームの勝利、ドロー、アウェイチームの勝利の3つから選ぶオッズでしたよね。ダブルチャンスとは、この3つの選択肢を2つずつ組み合わせた結果予想オッズで、
ホームの勝利か引き分け
引き分けかアウェイの勝利
ホームかアウェイの勝利
の3択で予想します。ガンバ大阪vsセレッソ大阪なら、ガンバの勝利かドロー、ドローかセレッソの勝利、ガンバかセレッソの勝利、という3択。1x2の変形であるため、表記も省略されて1x(ホームorドロー)、x2(ドローorアウェイ)、12(ホームorアウェイ)と書かれていることもあります。またオッズ自体がDC(Double Chanceの頭文字)と省略されていることも。
1x2の勝敗予想オッズよりも当たりやすいため、オッズは低くなります。
ダブルチャンス
1x2の変形パターン。ホームorドロー、ドローorアウェイ、ホームorアウェイの3択。
ドローノーベット(Draw No Bet)
Draw No Bet(ドローノーベット)も、ダブルチャンスと同じくサッカーでは頻出する勝敗予想オッズの変形パターンです。
ホームの勝利
アウェイの勝利
という2択でオッズが用意され、ドロー(は)ノーベットという名前のとおり、試合が引き分けなら賭けが無効扱いとなって賭け金が返金されます。日本語ブックメーカーでは「引き分け返金」とそのままの名前で書かれているのでわかりやすい。
普通の1x2よりも勝利オッズの倍率は下がりますが、引き分け時は返金というリスクヘッジされたユニークな賭け方です。
ドローノーベット
勝敗予想の変則型。結果が引き分けなら返金。
はい/いいえで予想する賭け(Yes / No Bet)
Yes/No Betという名前の特定の賭け方はありませんが、ブックメーカーでは結果を「はい」か「いいえ」の2択から予想する賭け方も数多くあります。
要するにその事象が起こるか否かの予想。
例えば、サッカーではBoth Teams To Score(両チームがゴールを決める?)のYes/No、延長戦に進む?PK戦に進む?レッドカードは出る?、そのほか切り口多数。
テニスなら、Tie Break in First Set(第1セットはタイブレークまで進むか?)や、試合中に一度でもタイブレークがあるか?など。
野球でも両チームが得点するか、バスケなら延長はあるか、F1ではグランプリ中にセーフティカーが出動するか、など。
試合以外でも、○○チームは今シーズン無敗で優勝する?○○選手は今年もこの大会で優勝する?など特殊なトピックについてもYes/No形式で賭けが出ますし、人類は2025年までに火星に行けるか?はい25倍 / いいえ1.05倍なんてぶっ飛んだものもあります。
とにかく、はいかいいえによる予想もブックメーカーの主要な賭け方として覚えておいてください。
はい・いいえ選択型
あらゆるスポーツで登場する賭けの一般的な形。
結果は奇数か偶数か(Odd / Even)
Odd/Even Bet(オッド/イーブン)とは、賭けの対象となる結果(数値)がOdd(奇数)かEven(偶数)かを予想する2択の賭け方です。
このタイプの賭けも、あらゆるスポーツで使用されるパターンです。主にスコアが対象となります。
サッカーでは、イエローカードの枚数やコーナーキック数、テニスなら総ゲーム数なども対象です。この賭け方は日本語サイトなら奇数/偶数とそのまま書かれていますし、英語ブックメーカーではOdd/Even、O/Eとも表記されています。
基本的に運まかせの賭け方なので予想するおもしろさはありませんが、ブックメーカーのウェブサイト上ではメジャーなベットタイプの1つです。
奇数・偶数選択型
対象となる数値が奇数になるか、偶数になるかの予想オッズ。
ダブルリザルト(Double Result)
Double Result(ダブルリザルト)は、いろいろなスポーツで用意される賭け方のフォーマットのひとつ。試合が前半・後半に分割されている競技で、前半のみの勝敗結果と、最終的な結果を組み合わせた選択肢から選びます。
英語のブックメーカーではHalf Time/Full Time、あるいは略称でHT/FTとも表記されます。
サッカーやラグビーのように前半・後半が分かれているスポーツ以外でも用意され、例えばアメフトやバスケットボール、アイスホッケーなら1、2クォーターを前半とします。
野球の場合は5回終了まで(または5回表)までを前半とします。(野球に関しては条件がブックメーカーによって異なる場合があるため、事前にご確認ください)
この画像のバスケの例のように、最終的な結果に引分けがない(各試合が基本的に延長戦まで進んで決着する)スポーツでは、
前半ホーム勝利 / 最終的にホーム勝利
前半ホーム勝利 / 最終的にアウェイ勝利
前半アウェイ勝利 / 最終的にアウェイ勝利
前半アウェイ勝利 / 最終的にホーム勝利
前半引き分け / 最終的にホーム勝利
前半引き分け / 最終的にアウェイ勝利
の6つの選択肢から選びます。
サッカーでは、前半の結果も最終結果(90分)もホームの勝利(1)かドロー(X)かアウェイの勝利(2)の3つの可能性があるため、3x3で9とおりの選択肢となります。
試合の展開や流れまで読んで予想する必要があるため難度は高いですが、的中時の嬉しさは格別。
ダブルリザルト
前半の結果、試合の最終的な結果の組み合わせ予想。
ウィニングマージン(Winning Margin)
Winning Margin(ウィニングマージン)は、マージン(差)という名前が示すとおり得点差を予想する賭け方です。
「指定された点差以上で勝つチームはどちら?」という点差+勝敗予想のタイプ、「得点差は○点以上か以下か」というオーバーアンダー形式、「試合終了時のスコアの点差は?」という設問で1~3点差、4~6点差、7~9点差などの選択肢から予想する形式など、バリエーションは複数あります。
サッカー、バスケットボール、アメフト、ラグビー、アイスホッケー、クリケット、そのほかさまざまなスポーツが対象。
上の画像はバスケNBAのオッズで、一番上は点差+勝敗予想するタイプ(6点差以上でトロント・ラプターズうが勝つか、サクラメント・キングスが勝つか。それ以外は、6点差以内でどちらかの勝利)です。このオッズの下は、試合終了時の点差を7通りの選択肢から予想するタイプ、その下は12通りから選ぶタイプのオッズです。
この他にも、Exact Winning Margin(イグザクト・ウィニングマージン)という名前の、点差をピタリと当てる賭け方、HT/FT Winning Marginという「前半の結果+点差と最終的な試合結果+点差」を複合して予想する、ダブルリザルトとウィニングマージンを組み合わせた賭け方もあります。
ウィニングマージンはスコアが動きやすいスポーツほどより多くの選択肢が用意されて楽しめる賭けです。ハンディキャップ付きの勝敗予想を検討するなら、その過程であわせてウィニングマージンもチェックしてみてください。
例えば「ホームが5点差つけて勝つと予想したから、-4.5のスプレッドに賭けよう」と考えたなら、余力があるならウィニングマージンの5~7なども追加で賭けておくと的中時は爽快。
ウィニングマージン
点差を予想する賭け方。
先にx点に届くのは?(Race To X Points)
Race To X Points(レーストゥ○ポインツ)とは、設定された基準点にどちらが先に達するかを予想する賭け方です。例えば、Race To 3 Pointsなら先に3点取る方を予想します。Race to 7 pointsなら7点、10 Pointsなら10点と、表示を見ただけで理解できるので迷うことはありません。
このオッズは、野球、アメフト、ラグビー、バスケットボール、アイスホッケーなど得点の動きが大きいスポーツに用意されます。
オッズは試合中でも用意されるので、両チームの状態や勢いを見極めながら、先の展開をイメージしつつ狙ってみてください。
ポイントレース
どちらが先に、設定された数値を超えるか。
コレクトスコア(Correct Score)
Correct Score(コレクトスコア)は、非常にわかりやすい賭け方です。ずばり、試合終了時のスコアをピタリと予想する賭け。
日本語対応のブックメーカーでは、よく"正しい試合結果"と訳されています。サッカーなら0-0から1-0、0-1、1-1、2-1などいくつもの選択肢が並びます。ホームとアウェイそれぞれの点数が一致しないと的中扱いではありません。
テニスにはSet Betting(セットベッティング)という名前で試合のセット数が何対何で終わるかを予想する賭け方があり、これも実質はCorrect Scoreと同じです。
的中難度は高いですが、ぴったり当たると気持ち良い賭け。特にサッカーでは、番狂わせの結果が起きるとコレクトスコアのオッズはかなり高いものが的中扱いとなるため、「格下が勝ちそうだ」と感じる試合では高倍率をいくつかまとめて賭けておくと楽しいです。
具体例
2018年のキリンチャレンジカップ日本代表vsウルグアイ代表では、4-3で日本がウルグアイ相手に22年ぶりの勝利をおさめました。この試合のコレクトスコアオッズの4-3は101倍。応援賭けでこういうオッズを獲れると最高です。
コレクトスコア
正しい試合結果の予想。
スコアラーマーケッツ(Scorer Markets)
Scorer Markets(スコアラーマーケッツ)とは、団体競技において誰が得点するかを予想する賭け方の総称です。
サッカーなら、両チームの選手ごとに
First Goal(最初に)
Any Time(90分間にいつでも)
Last Goal(最後に)
2 or more(2点以上)
Hat Trick(3点以上)
という選択肢が用意されます。このなかで一番の基本はAny Time。試合中(90分間。延長は含まない)に1点でも決めると的中です。ちなみに、ブックメーカーSportsbet.ioでは、このオッズの日本語訳が「いつでもゴール得点者」となっています。
ラグビーでは、誰がトライを決めるかを予想する賭けがあり、サッカーと同じようにいくつかの選択肢が用意されます。
また、誰が試合中の最多得点者を予想する変則タイプもあります。例えばバスケではその試合で誰が一番ポイントを決めるか、総ポイントや3ポイント限定の選択肢もあり。クリケットではTop Team Batsman(チーム内で最も得点するバッツマンは誰か)という賭けが出ます。
この賭け方は、特定の選手のファンにはたまりません。賭けておくと応援に一層熱が入りますし、期待どおりにゴールを決めたら最高です。試合そのものを各選手の調子まで掘り下げて分析すること自体がおもしろく、スポーツ好きには非常に人気があります。
ブックメーカーによっては、スコアラーマーケット+コレクトスコアの複合オッズ、スコアラーマーケット+勝敗予想という賭けもあります。
例えば、「メッシがゴールを決めてバルセロナが勝つ」や「ロナウドが2ゴール決めてユヴェントスが3-0で勝つ」などの選択肢のほか、日本代表対ベルギー代表にて「乾がゴールを決めるがベルギーが勝つ」という、所属チームと反対のチームの勝利を組み合わせた選択肢もあります。
お応援賭けを楽しみたいなら、ぜひチェックしてみてください。
スコアラー予想
団体競技で、誰が得点するか・何点決めるかの賭け。
ブックメーカーの賭け方で時間を区切ったオッズ各種
さて、基本の3つの賭け方の次に、9つのメジャーな賭け方をご紹介してきました。
ブックメーカーのサイト上で大量に並んでいるオッズのうち、半分以上はここまでにご紹介したパターンそのままかその派生です。よって、現時点でもう十分にスポーツベッティングを楽しめるのですが、あと1つ「時間」で条件が細分化された賭けも加えます。
試合を分割した賭け(1st Half/1st Set/1st Period/ほか)
試合を分割した賭けとは、具体的には前半のみ対象、1セット内のみの結果、1クォーターでの勝敗予想などのこと。それぞれの時間のなかで、ここまでご紹介してきたような各オッズが用意されます。
以下はその実例です。
こちらはサッカーのバイエルン対チェルシーという対戦で、前半のみ(1st Half)のホーム/ドロー/アウェイの3択予想オッズと、後半のみ(2nd Half)対象のオッズ。
後半のみ対象の勝敗予想オッズでは、前半のスコアは判定に含みません。つまり、例えば前半3-0でホームがリードしていたとしても、2nd Halfの勝敗予想オッズはまた0-0からカウントします。最終結果が3-2で、前半リードしたホームがそのまま勝ったとしても、後半の勝敗予想は0-2となりアウェイの勝利が的中です。
こちらはバスケットボールNBAのホークスvsセルティックスの前半の結果予想オッズ。バスケットボールでは、第1第2クォーターを前半とみなし、第3第4クォーターが後半です。
バスケットボールNBAの同じ試合で、こちらは第1クォーター限定の勝敗予想オッズ。
これらの勝敗予想オッズのほかにも、各時間区分での得点のオーバーアンダー、ハンディキャップ付きの勝敗予想もあります。ルールは通常のオッズ同じで、単に時間が異なるだけ。
ブックメーカー10betJapanやウィリアムヒルなど、サイトによってはサッカーのライブベット(試合中の賭け)で「次の5分間でゴールはあるか?」「次の1分間ではどうだ?」と、試合を細かく刻んだオッズも出ます。
野球ではイニング単位の勝敗予想や得点予想、ホームランの有無、ヒット本数など多彩な賭けが用意されます。野球好きにはたまりません。
テニスでは「次のセットはどちらが勝つ?」「次のゲームはどちらが取る?」「次のポイントはどちらが取る?」と、時間ではなくセット、ゲーム、ポイント単位で細分化された賭けが楽しめます。
こうした条件の異なる賭けはおもしろい反面、ブックメーカーのサイト上ではいろいろな時間区分や条件のオッズがまとめて並んでいるため、賭け間違いにはご注意ください。特に初心者の方は、普通の勝敗予想と前半のみまたは後半のみを混同しがち。よって、賭けを確定させる前に再度ご確認を。(自分がビギナーだった頃の実体験)
細分化された賭け
前半のみ、後半のみ、クォーター単位、そのスポーツのルール上の区切りごとの賭け、15分、10分、5分、1分単位など、条件が細分化された賭けも多数。
リーグや大会全体の結果を予想する賭け方・オッズ
次はガラッと趣向を変えて、試合ごとの賭けではなくリーグ・カップ戦などの全体的な結果を予想する賭け方ついて解説します。
こちらもいくつかのパターンに分類でき、今回は代表的な4種類をピックアップしました。この4つで当ページの解説は終わりです。
優勝予想オッズ(To Win Outright / Tournament Winner)
(ワールドカップ2014のベスト16時点での優勝予想オッズ)
リーグや大会の最終結果を予想する賭け方で一番シンプル・わかりやすいのが優勝予想オッズです。
日本語ブックメーカーでは優勝予想や勝者などの見出しがついているためルールは一目瞭然。賭けたチーム、選手が優勝すれば的中です。
英語のブックメーカーではTo Win Outright(トゥウィンアウトライト)や、Tournament Winner(トーナメントウィナー)と表記されていることもあります。
優勝オッズはサッカー、テニス、野球、バスケ、そのほかあらゆるスポーツで用意されます。MLB、NBA、NFL、MLS、NHLなどのアメリカンスポーツでは、カンファレンス単位、地区(ディビジョン)単位の優勝オッズもあり。
基本的には、対象となるリーグや大会の開幕前に発表されます。ワールドカップのようなビッグイベントは4年前(予選さえ始まる前)から。そして、開幕直前で一旦締め切られて、シーズンの途中でもその時の順位や状況に合わせて倍率が再計算されます。上の画像のサッカーW杯のように途中からトーナメント形式になる大会では、ベスト16時点、ベスト8時点、ベスト4時点での優勝オッズも。テニスも同じく。
ブックメーカーの賭けは基本的に賭けた時点のオッズで払い戻しが得られます。
同じチームの、倍率の異なる優勝オッズに何度か賭けてそのチームが見事に優勝すれば、自分が賭けた各倍率で計算されて一気に配当がもらえます。
例えば、好きなチームや選手の大会前のオッズに応援賭けして、勝ち進むごとに追加、追加、追加と命運を共にするスタイルで上乗せしていくと、ハラハラも倍増&的中時(優勝時)の感動は最高です。
優勝オッズ
賭けたチーム・選手が優勝・1位なら的中。
グループベッティング(Group Betting)
(ワールドカップ2014、グループCの1位予想オッズ)
Group Betting(グループベッティング)は、特定のグループ内の結果に絞った賭け方の総称です。
サッカーの国際大会で用意されることが一般的ですが、ラグビーやそれ以外のスポーツでも出ます。
ラグビーではグループをプールと呼ぶため、プールベッティングと言います。
サッカーのワールドカップやオリンピック、チャンピオンズリーグのような大会ではごく一般的。出場チームが複数のグループに振り分けられて総当り戦をおこない、成績上位チームが決勝トーナメントへ進んで優勝が決まるようなフォーマットの大会では、ほぼ必ずこのタイプのオッズが発表されます。
具体的には、グループ内での1位予想がメイン。他には、グループ突破予想(賭けたチームが2位までなら的中)、グループ内の正確な順位予想、グループ内の2チームを比較してどちらの勝ち点数が多いか、グループ内での試合で動く総得点予想など、切り口多彩。
大会がはじまる前に各グループの1位や突破オッズに賭けておけば、賭けたチームが決勝トーナメント進出を決めるたびに配当が発生します。
グループベッティング
主に国際大会における、グループごとの結果に関する賭け。
リーグ戦の降格予想や昇格予想(To Be Relegated / To Be Promoted)
Relegation(レリゲーション)は降格、Promotion(プロモーション)は昇格を意味します。つまりTo Be Promotedは昇格するか?To Be Relegatedは降格するか?を予想する賭けです。
日本語ブックメーカーでは普通に降格や昇格と書かれているため、間違えることはないと思います。
このオッズは主に欧州サッカーの1部・2部リーグ戦で用意されます。
1部リーグは最上位であるためPromotionは用意されません。降格するチームを予想するオッズのみが、シーズン前やシーズン中に並びます。
2部および3部リーグでは昇格予想が用意されます。ただし、下部リーグへなるほどオッズの種類は限られてくるため、1部-2部間のオッズを取り扱うブックメーカーはあっても、2部-3部間は限定的です。
単純に降格するチームを予想する賭け、特定のチームが降格するか否かのYes/Noタイプの賭け、降格するチームの組み合わせを予想するタイプもあります。
この他にも、残留予想(To Stay Up)や、トップ4、トップ6予想など、優勝予想オッズ・降格/昇格オッズ以外にも、リーグ全体の結果を予想する賭けの種類は豊富です。
いろいろなオッズがあるなかでも、優勝予想の次に降格・昇格は代表的であるためここでご紹介しました。
降格/昇格
主に欧州サッカーのリーグ戦に関する賭けにおいて、優勝予想オッズの次に一般的なもの。
個人成績を予想する各種オッズ(Individual Performances)
(MLB2015アメリカンリーグのサイヤング賞受賞予想)
Individual Performances(インディビデュアル・パフォーマンス)とは、個人の成績を予想する賭け方の総称です。
どんなスポーツでも、リーグ戦や国際大会ではMVP、得点王、新人王、最優秀監督、最優秀守備、などさまざまな個人への表彰があります。それらもブックメーカーでは賭けの対象で、賭けた選手が受賞すれば的中となります。
欧州サッカーでは、得点王予想オッズが一般的です。プレミアリーグ、ラ・リーガ、ブンデスリーガ、セリエA、リーグ・アンそれぞれシーズン開始前から賭けられます。ワールドカップやチャンピオンズリーグなどの国際大会でも同じく。ほかには、バロンドール受賞者予想、最優秀監督賞なども対象です。
アメリカンスポーツは個人賞の種類が多く、毎年ファンの関心を集めています。
野球のMLBではリーグごとのMVP、サイ・ヤング賞と、ホームラン王予想。バスケNBAではシーズンMVP、新人賞、シックスマン、最優秀守備選手賞など。そして、アメフトNFLにはレギュラーシーズンMVP予想のほか、ディフェンスMVP、オフェンス/ディフェンス新人王、カムバック賞、最多パスヤード、最多レシービングヤード、最多ラッシングヤード、最多タッチダウン、最多サックなど、各記録ごとのオッズが用意されます。
好きな選手・見込みある選手を選んで賭けておけば一年とおして応援が楽しめますし、的中時はたまりません。
個人の成績予想
各スポーツで用意される、さまざまな個人賞予想オッズのこと。米系スポーツは豊富。
ブックメーカーの賭け方基本パターンまとめ
いかがでしょうか?とても長くなってしまいましたが、オンラインブックメーカーで賭けられるさまざまなオッズについて、ざっくりとイメージできましたか?またポイントは理解できましたでしょうか?
ここまでご覧いただき「ブックメーカーではとにかく色々な切り口から賭けられるのか!」ということは分かっていただけたと思います。
改めてまとめると以下のとおりです。
ブックメーカーの賭け方・代表的なオッズパターン17種類
- 勝敗予想
- オーバー / アンダー
- ハンデ付き勝敗予想
- ダブルチャンス(勝敗予想変則型)
- ドローノーベット(引分けなら返金)
- はい / いいえの選択式
- 奇数 / 偶数の選択式
- ダブルリザルト(前半+最終結果の組み合わせ)
- ウィニングマージン(点差の予想)
- レーストゥXポイント(先にX点取る方の予想)
- コレクトスコア(正しい試合結果)
- スコアラーマーケット(得点者)
- 時間を区切った各種オッズ
- 優勝予想
- グループ単位の結果予想
- 昇格や降格予想
- 個人のシーズン成績予想
ブックメーカーではスポーツごとに大量のオッズを提供していて、初見だと迷うかもしれません。しかし、ここでご紹介した17種類の賭け方・形式を覚えておけば問題なし。大半のオッズはこれでもうバッチリ賭けられます。
ブックメーカーで賭ける手順
最後に補足として、賭けの実践手順もご確認ください。
- サイトにログイン
- スポーツを選ぶ
- リーグ・大会を選ぶ
- 試合を選ぶ
- オッズを選ぶ
- 賭け金入力
- 確定
簡単にまとめるとこのような流れです。この手順は、文字で見る以上に実際にやってみると手軽なことがわかります。具体的にはブックメーカーの賭け方解説|スポーツベッティングの4つの手順にて実例で解説しているので、合わせてご確認ください。
もしこれからプレーをはじめるなら、賭け間違いやイージーミスを防ぐため、最初は日本語対応のブックメーカーから利用を。ルールを覚えるためにも、その方が練習になりますから。
ということで、長くなりましたがお読みいただきありがとうございました。
ビギナーの皆様にとって参考になれば幸いです。
そして最高のスポーツベッティングを共に楽しみましょう!!