ブックメーカーでは格闘技も人気が高い賭けの対象です。
ブックメーカー各社のウェブサイトには、ボクシングや総合格闘技(MMA)、ムエタイなど各種の格闘技のオッズが連日並んでいます。それらは、勝敗予想を楽しみながら賭けて賞金を稼げるチャンス。
「格闘技の勝敗予想」と「ギャンブル」の組み合わせは、実は人間にとって何千年も続く古代からのエンタメです。好きな選手に応援ベットして試合を観れば興奮倍増。アドレナリンの放出と賞金獲得の刺激は他のスポーツより強烈です。
このページでは、そんなブックメーカーの格闘技ベッティングの概要、対象競技、オッズの種類、格闘技の賭けに適したブックメーカー、選手の分析に役立つサイトなどをまとめて解説・紹介しています。「ボクシングのタイトルマッチに賭けたい」「UFCやRIZINで気になるカードに賭けたい」と格闘技ベッティングが気になった際の情報収集にお役立てください。
格闘技の賭けに適したブックメーカーは?
基本的に、どのブックメーカーもボクシングや総合格闘技のオッズを用意します。ところが、サイトによってベットできる試合、団体、オッズの種類、オッズ発表のタイミングなどが大きく異なっています。ブックメーカーで格闘技に賭けるなら、サイト選びの判断基準となるのは目当ての試合がベット対象か否かと、オッズの種類。
その基準に照らすと、Betrnkは格闘技ベッターにとって重宝するブックメーカーです。ボクシングと総合格闘技どちらも対応。RIZINやBreakingdown、Krush、パンクラスなどの試合にもオッズを出しています。他社ではオッズが出ていない格闘技の興行もベット対象になっていることがあるので、気になるイベント開催時には随時チェックしてみてください。
Stake | UFC公式スポンサー。時には試合結果に応じた返金(救済)ボーナスイベントもあり。入出金しやすい |
---|---|
1xbet | ムエタイやそのほかの格闘技もオッズあり。 |
bet365 | ボクシングも総合格闘技もオッズの種類十分。オッズ発表が早い。入出金手段は少ない |
Stakeも格闘技ベッターから人気です。サイトがUFCの公式スポンサーであり、何人もの有名選手がサイトのアンバサダーを務めています。時にはUFC関連のボーナスイベントやキャッシュバック企画もあります。一部の試合の生中継も視聴可。
世界最大手ブックメーカーのBet365は総合格闘技もボクシングもオッズを発表するタイミングが早く、種類も多めです。ただし入出金手段は限られます。
特殊なところでは、1xbetがロシアや中東の総合格闘技、ムエタイ、クン・クメールなどの取り扱いがあります。また、MMAの注目カードはオッズのバリエーションも多めです。
Sportsbet.ioやWilliamHill、20bet、そのほかのブックメーカーも格闘技のオッズを出します。各サイトの評価とスペックはブックメーカーランキングからご確認ください。
ブックメーカーの格闘技ベッティングの概要
格闘技(CombatSports:コンバットスポーツ)とギャンブルは古くから密接な関係があります。スポーツベッティングのもっとも古い痕跡は、紀元前800年から700年頃にギリシャで開催されていた古代オリンピックの各競技への賭けです。競技には走る・跳ぶ・投げるなどの陸上競技の原型のほか、ボクシングやレスリングも存在し、それらに賭けられていたようです。
また、歴史学者によると、ローマ時代にはグラディエーター(剣闘士)の決闘が賭けの対象だったという記録も残っており、"剣闘士ベット"は王侯貴族にとって一種の娯楽だったようです。
このように対戦型競技はギャンブル史の最初期から賭けの対象として登場し、ブックメーカーがイギリスやアメリカで合法化される以前から日常的に賭けられていました。むしろ、賭けを目的として試合が組まれることから、20世紀初頭のアメリカではボクシング自体の開催が法律で禁止されていたほど。
その後、ボクシングはルールが整備されてスポーツとして発展していきます。同時に、世界各地のさまざまな格闘術者による異種格闘技戦も幾度となく開催され、そのなかで現代の総合格闘技が生まれます。
ボクシングは、各種スポーツにオンラインブックメーカーで賭けられるようになった1990年代後半、すでにサッカー、テニス、野球、バスケ、競馬などとともにオッズが出ていました。総合格闘技の方は、2005年~7年頃からピナクルやいくつかのブックメーカーが取り扱いをはじめました。
15年以上経過した今は巨大マーケットに成長していて、イベント開催ごとにファンの関心を集めています。
ブックメーカーで賭けられる格闘技の種類
以下は、現時点でブックメーカー各社のサイトにて取り扱いがある一般的な格闘技の種類です。
ボクシング(Boxing)
ボクシングは格闘技の賭けのなかでもっとも一般的なもの。ミニマムからヘビー級までの全階級、主要四団体(WBA、WBC、IBF、WBO)の上位ランカーの試合やタイトルマッチなどすべてが賭けの対象です。
近年、日本人ファンのあいだでは特に井上尚弥の試合の注目度が高く、ブックメーカー側も特別オッズやボーナスオファーを用提供します。当サイトでは井上尚弥のオッズと戦績も記録しています。最新の試合情報のチェックや過去の試合の振り返りにご覧ください。
総合格闘技(MMA)
総合格闘技(Mixed Martial Arts)も、ボクシングと並ぶ格闘技ベッティングの主要マーケットです。世界中にさまざまな団体があり、そのなかで主に賭けの対象となるのは北米のUFC(Ultimate Fighting Championship)、ベラトール(Bellator)、WSOF(World Series of Fighting Global Championship)の3つ。あとは、一部のブックメーカーでロシアのRCC、AMCなどの団体の試合、中東のUAE Warriorsなども賭けることができます。
最近はWilliamHill、bet365、Stake、Sportsbet.io、そのほか複数ブックメーカーが日本のライジン(RIZIN)のオッズを出す>ようになってきていて、毎回非常に盛り上がります。
総合格闘技で賭けの対象となる団体
- UFC
- Bellator
- WSOF
- RCC
- AMC
- UAE Warriors
- RIZIN
ムエタイ・相撲・柔道・その他の格闘技
ボクシングと総合格闘技のほかには、タイのムエタイやカンボジアのクン・クメールという格闘技も、ごく一部のブックメーカーで賭けることができます。日本の相撲も、Bet365やPinnaclなどいくつかの日本語ブックメーカーでオッズが出ます。ただし、相撲はデータが取りにくくてオッズ設定が難しいという理由から、サイトによっては取り扱いを辞めることもあります。
格闘技に含めるならば、オリンピック種目の柔道、レスリング、テコンドーなども賭けの対象です。ただし、これらの競技は試合ごとの勝敗予想はなく基本的には優勝予想(金メダル予想)のみ。
よって、「格闘技の賭け=試合ごとの勝敗予想オッズがある」と定義した場合、ボクシング、総合格闘技(UFC、ベラトール、WSOF、RIZIN)がメインどころ。
スペシャルマッチ
すでに引退した選手同士のエキシビジョンマッチや、Youtuberと元プロの試合など興行色が強いカード、注目度が高い異種団体マッチなどもブックメーカーによっては賭けることができます。
たとえば、2021年6月に開催された「フロイド・メイウェザーvsローガン・ポール」の元5階級王者とユーチューバーの対戦もオッズが出ていました。さらに、2022年6月の「那須川天心vs武尊」の試合には複数ブックメーカーがオッズを提供し、格闘技ファンのあいだで大きな話題となりました。
ブックメーカーで賭けられる格闘技オッズの種類
以降は、ボクシングや総合格闘技で実際にどのような切り口のオッズが用意されているのかをご紹介します。
ボクシングのブックメーカーオッズ
(2022/6/6の井上vsドネアのオッズ)
ボクシングの試合のオッズはもちろん勝敗予想がメインです。どちらが勝つかを予想する2択が一般的ですが、「引き分け」の選択肢を含む3択の予想もあります。
勝敗予想オッズしか出ない試合も多いなか、タイトルマッチや注目カードとなると、それ勝敗以外の賭け方もいくつか登場するので要チェック。
(2022/6/6の井上vsドネアの決着予想)
具体的には、合計ラウンド数のオーバーアンダー予想(xラウンド以上進むか否かの2択)、決着方法(KO、TKO、判定)、決着がつくラウンド予想、試合が判定にもつれるか、など。
(2022/6/6の井上vsドネアの決着ラウンド予想)
決着ラウンド予想は、ラウンドを正確に当てる賭けもありますし、1-3ラウンドで決着、4-6ラウンドで決着のような幅があるタイプも出ます。基本的には、「勝者+ラウンド予想」の複合予想で、オッズは例えば「井上が2ラウンドで勝利@21倍」や「井上が1-3ラウンドで勝利@10倍」のようなイメージ。(単純に試合が終わるラウンドだけを当てるタイプもあります)
試合が判定まで進むか、フルラウンド戦うか否かのオッズは、英語ではFight to go the distance(ファイトトゥゴーザディスタンス)という名称です。日本語のブックメーカーでもそのまま出ていることがあります。
UFC/RIZINのブックメーカーオッズ
(UFC276のイスラエル・アデサンヤvsジャレッド・キャノニアの勝敗予想オッズ)
UFCの試合のオッズも、勝敗予想が中心です。そして、メインイベントの賭けは、合計ラウンド数のオーバーアンダー、勝者と決着ラウンドの複合予想、決着方法、判定まで進むかどうかなど、ボクシングと似ています。
(決着方法予想オッズのなかに、関節技や絞め技による決着を含んだ選択肢あり)
総合格闘技はボクシングと違って打撃以外にも絞め技・関節技などによる決着があります。そのため、決着予想にはKOやTKOのほか、「A選手がサブミッション勝利」といった選択肢も出ます。
選手ごとのファイトスタイルや相性を踏まえつつ「この両者なら試合中盤で関節が決まるのでは?」「この選手は打撃に弱いからKOがあるか」と奥深い予想を楽しめるのがMMAベッティングの魅力。
RIZINも基本的にはUFCと同じですが、まだブックメーカー側での取り扱いが浅いこともあり、基本的には勝敗予想オッズのみ賭けることができます。(今後増えていく可能性もあります)
格闘技に賭ける際のヒント
それではここで、賭ける際の簡単なポイントをお伝えします。
両選手の情報収集
片方の選手への応援としてなら、何も考える必要はなく勝利祈願で賭けるだけです。一方で、両選手にそれほど思い入れがないか、あるいは予想の的中を重視して賭けるならば、片方の選手の情報だけではなく両方の情報を均等に集めて分析してください。
両選手の情報を集めるというのは当たり前のような話ですが、例えば日本人選手vs海外選手という試合だと情報量が偏りがち。日本人選手の情報は日本語のメディアでたくさん見つかりますが、相手は情報源が少ないということも多々あります。
また、メディア自体が煽る内容で中立ではないこともあるため、その点も意識しながら、直近の戦績・直近の試合の動画・ファイトスタイル・得意不得意・準備の状況などから客観的に判断します。
ボクシングはbox.liveやboxrec.comなどのサイト(共に英語)で今後の試合ごとの詳細情報をチェックできるためご活用ください。
決着予想やラウンド予想もチェック
ボクシングも総合格闘技も、多くの試合は勝敗予想オッズのみ。しかし、既述のとおりタイトルマッチや注目度の高い試合の場合は決着予想やラウンド予想にも賭けることができます。
試合によっては、勝敗予想オッズのフェイバリット(オッズが低い方:勝つ見込みが高いと評価された方)と、アンダードッグ(オッズが高い方:見込み薄と評価)の差が極端なこともあり、フェイバリット側に賭けて勝っても小さな賞金しか得られません。
ところが、そうした勝つ見込みが極端な選手でもKO・TKO予想は勝敗オッズよりもやや高く、決着ラウンド予想は5~10倍近くついているため、判定まで行かないと考えるならこれらのオッズに賭けたほうが良い配当が狙えます。
ガチガチの勝利オッズよりも外れる可能性も高まりますが、なにより集めた情報に基づいて「何ラウンドで試合が終わるか」「どんな決着になるか」と展開を考察しながら賭けておくと試合に何倍も何十倍も没入できますし、当たった時の嬉しさは格別です。
スポーツベットアイオーのプライスブーストを活用
そして、賭ける際にぜひ活用したいのがスポーツベットアイオーの機能である「プライスブースト」です。
プライスブーストは、オッズの倍率を少しアップさせてから賭けることができるオプション。「倍率が上がる = 的中時の配当が増える」ということで、プレイヤーにとっては非常にありがたい機能です。
例えばこちらの「オレクサンドル・ウシクvsアンソニー・ジョシュア」の試合で、ウシクの勝利オッズ1.47倍を選択。
この1.47倍にプライスブーストを使用すると、1.5倍になりました。
反対に、アンソニー・ジョシュアの2.49倍をピックアップし、
プライスブーストを適用すると2.59倍で賭けることができます。
このように、元のオッズから少し倍率を引き上げてから賭けることができるのがプライスブーストです。
プライスブーストはすべてスポーツで1日1回使用できるため、メリットがあるのは格闘技の賭けに限った話ではありません。
しかし、勝利予想オッズしかない試合も多く、かつ倍率の偏りが目立つ格闘技では、プライスブーストの価値が他スポーツに比べて大きい。フェイバリット側に賭けるとき、賞金の変化は微々たるものかもしれませんが、積もると大きいのでご活用を。
ブックメーカーの格闘技の賭け方まとめ
2500年近い歴史が証明しているとおり、格闘技とギャンブルの相性は抜群。賭けてから試合を観れば興奮倍増です。
ブックメーカーのサイトではボクシングや総合格闘技(UFC/RIZIN/他)に賭けることができ、オッズは勝敗予想が基本で、試合によってはKO予想、決着ラウンド予想などがあります。完全にゼロからはじめるのなら、入出金しやすいサイトで試してみると感覚がつかめるため、Stakeの解説、あるいはSportsbet.ioの解説を参照してお楽しみを。一方、ペイズ(ネット口座)を準備済みなら、bet365やウィリアムヒルなど古参ブックメーカーのボクシング/総合格闘技のページをご覧ください。
当ページは随時更新していきますので、ブックメーカーの格闘技ベッティングを知る参考となれば幸いです。
基礎を学ぶ