ブックメーカーではF1(Formula One)、ナスカー(Nascar)、ラリー(Rally)、モトクロス(Motocross)などモータースポーツも賭けることができ、そのなかでもF1は最大の賭けの対象です。
ブックメーカーは、各シーズンの開幕前に年間チャンピオンシップ予想オッズを発表します。そして、各グランプリの前には優勝者予想、ファステストラップ予想、表彰台入り、ポイント圏内予想、最初のリタイア予想、セーフティーカーの出動有無…そのほかレースにまつわる何十種類ものオッズを出します。
「誰が勝つか」「順位はどうなるか」「何人がリタイアするか」など、自分が思う角度から予想して賭けておけば、レース観戦が何倍も何十倍もエキサイティングに。あるブックメーカーのマネージャーの話によると、最近はブックメーカー自体の認知度が高まってきていて、F1に賭けるプレイヤーも少しずつ増えてきたとのこと。
このページは、ブックメーカーにおけるF1ベッティングの情報を網羅した初心者ガイドです。F1の競技の概要、オッズの種類、賭け方などをくまなく解説しています。
F1に賭けてみたいとお考えの方は、はじめる際のガイドとしてお役立て下さい!
このページの内容
ブックメーカーのF1ベッティング概要
まず簡単に競技概要からご説明します。(ご存知の方は飛ばしてください)
F1(フォーミュラ・ワン)は自動車レースの1つであり、ドライバーとタイヤが剥き出しになった規格(フォーミュラ)で行われるレースの、最上位カテゴリを指します。(下部カテゴリはF2、F3)
このほか、2014年からは電気自動車によるレースのフォーミュラEがはじまり、女性ドライバー限定のWシリーズも2019年からスタートしました。
F1のシーズン
F1(F1世界選手権)のシーズン期間は毎年3月から12月。世界20ヵ国前後のサーキットにて開催されるグランプリ(レース)の成績に基づいて年間チャンピオンが決まります。(シーズンごとにグランプリ数は若干変動)
F1はチーム戦
F1は、車を運転するドライバーと、その車を供給するコンストラクター(車体製造者)がペアとなったチーム戦です。
コンストラクターは、メルセデス、レッドブル、フェラーリらを筆頭に10社。そして、それぞれが2名のドライバーと契約します。つまり、メルセデス2チーム、レッドブル2チーム、フェラーリ2チーム…という具合に、合計で20チーム。
画像は公式サイトより。例えば、レッドブルはマックス・フェルスタッペン(2016年から契約)と、セルジオ・ペレス(2021年~)という2人が在籍しています。フェラーリは、シャルル・ルクレール(2019年~)とカルロス・サインツ(2021年~)の2名。
20チームが各グランプリの優勝を目指して勝負を繰り広げ、成績に応じてドライバーとコンストラクターそれぞれにポイントが付与されます。そして、このシーズン中の獲得ポイント総数によって、ドライバーとコンストラクター両方の年間チャンピオンが決まります。
グランプリごとのポイント配分は以下。
グランプリごとのポイント付与のルール
1位:25点
2位:18点
3位:15点
4位:12点
5位:10点
6位:8点
7位:6点
8位:4点
9位:2点
10位:1点
11位以下は0点
グランプリの順位に応じて、上記を獲得します。また、2019年からはファステストラップポイント(決勝レースで最速ラップを出したドライバー)は1ポイント追加されるようになりました。(ただし、上位10位以内に入賞していることが獲得条件)
F1が他のスポーツと違ってユニークなのは、このドライバーとコンストラクターが1つのチームとして競技に臨むところ。
レース中のドライバーのテクニックやオーバーテイク(追い抜き)のシーンはもちろん見どころですが、レース開始以前の各チームのメカニックによるマシン整備、レース中のピットストップ(タイヤ交換や修理)時の作業も見逃せない。
1秒を争うF1の世界では、タイヤ交換のタイミングや作業の遅延、ピットからのドライバーへの指示でも結果が大きく左右されます。
まさに双方揃っての勝負。
各グランプリの競技の流れ
シーズン中の各グランプリは、スケジュールに沿って1週間ごと、あるいは2、3週ごとの週末(金・土・日)の3日間でおこなわれます。
レースは一発勝負ではありません。まず金・土にフリー走行(Free Practice。略称:FP。いわゆるテスト)をFP1~FP3まで3回実施します。
FP3のあと、土曜日は予選(Qualification)です。そして、決勝は日曜日の午後。
予選はタイムアタック式。予選1、予選2、予選3(Q1、Q2、Q3)までの3段階に分かれていて、各チームがベストタイムを狙います。
まず全チームがQ1で走行し、タイムが優れなかった下位5チームが脱落。次にQ2で残りのチームが再度挑戦して、再び下位5チームが脱落。残った10チームが最後のQ3でタイムを競い、その成績によって決勝のスタート位置(グリッドポジション)が決まります。
予選1位は決勝のポールポジション(一番前)を獲得します。スタート位置は最終結果にも影響してくるため、予選から重要であり、さらにフリー走行の時点でマシンの状態もみえてきます。
各グランプリの流れ
- 金曜〜土曜:フリー走行3回(FP1、FP2、FP3)
- 土曜:予選(Q1、Q2、Q3)
- 日曜:決勝
*天候や日程の関係で、予選が日曜の午前になることもあります
F1の競技概要
- シーズン期間は3月~12月
- 世界各地で20~23ほどグランプリ開催
- 20チーム参戦(コンストラクター10、ドライバー20)
- グランプリの決勝結果に応じてポイント付与
- ドライバーとコンストラクターの両方の王者を決める
- 各グランプリはフリー走行、予選、決勝
F1のあらゆることがギャンブルに!!
いかがでしょうか?F1の競技概要は掴めましたか?
これまでF1に触れてこなかった方に向けての解説だったので、すでに十分ご存知のファンの皆様には蛇足だったかもしれません。
しかし、本題はここからです。
ブックメーカーでは、ここまでの解説で触れた数々の要素、F1のすべてが賭けの対象となります。
つまり、年間チャンピオンも、各グランプリ決勝の結果も、フリー走行や予選の結果も、さらにドライバーの移籍、チームにまつわる事情などもギャンブル。
シーズン全体に関する賭けは、ドライバー優勝予想、コンストラクター優勝予想がメイン。さらに、順位の予想や、トップドライバーを除いた状態での優勝予想、メルセデス・レッドブル・フェラーリ以外で一番ポイントを稼ぐコンストラクターの予想、新人で最もポイントを稼ぐドライバーなど、多岐に渡ります。
そして、各グランプリごとの賭けは、もっと種類が豊富です。
まずフリー走行の最速予想、予選の勝者を予想するオッズが出ます。決勝に関しては、ドライバー優勝予想、コンストラクター優勝予想、ファステストラップ予想、表彰台入り(トップ3予想)、ポイント圏内入り(10位以内予想)、リタイアするか、完走するか、セーフティーカー(クラッシュ等が生じた際にレースを中断しコース上を周回する先導車)が出るか、そのほか切り口は20通り以上、合計数百を超えるオッズが登場します。
さらに付け加えると、決勝レースは、開催中にも賭けることができます。
レースの途中経過(その時の順位)に応じて優勝予想、表彰台入り予想、ファステストラップ予想の3種が用意され、状況を見極めながら賭けを楽しめます。
例えば、途中まで快走していた上位が突然のアクシデントに見舞われて、レース途中に数百倍のオッズがついていたドライバーが優勝する大波乱も時には生じます。レース中の賭けは、レース前以上に美味しいオッズが獲れる可能性もありますから、見逃せません。
DAZN等でレースの生中継を観る際、または現地で生観戦する際にも、オッズを一緒にチェックしてみてください。
ブックメーカーで賭けられるF1オッズの種類
ということで、ここからはさらに具体的に「ブックーメーカーが用意するF1オッズの種類や賭け方」についてご紹介します。
F1はブックメーカーのサイト上でF1やFormula Oneと書かれたページか、Motor Racingや自動車レースというカテゴリに入っています。
オッズの種類は、既述のとおりシーズン全体の成績を対象とする年間チャンピオン予想と、各グランプリごとの結果予想オッズの2つ。
それぞれ具体的にどのような賭けがあるのか、実例を交えながらまとめました。
F1のシーズン全体が対象のオッズ
(2020年のドライバー優勝予想オッズ)
シーズン全体の結果予想(アウトライトと言います)の主役は、ドライバーズ・ワールドチャンピオン予想オッズとコンストラクターズ・ワールドチャンピオン予想オッズの2つ。
シーズン開幕の1~2ヶ月前には登場します。さらに、シーズン中も、最新の順位に応じた倍率のオッズが出ます。
このほかには、上位勢を除いたドライバー、コンストラクターの優勝予想、ルーキー予想、最下位予想、さらに「コンストラクター年間順位でウィリアムズはハースよりも上か?」「フェルスタッペンがドライバー優勝、メルセデスがコンストラクター優勝」などの特殊な条件のオッズも多数。
こちらはスポーツベットアイオーによるメルセデス、レッドブル、フェラーリを除いたコンストラクター優勝オッズ。
こちらはウィリアムヒルのオッズ。2021年からF1に参戦した角田、シューマッハ、マゼピンら3人のルーキーの中で誰が一番ポイントを獲得するか。
実際にどのような賭け方があるのかは、F1オッズのページでもご確認ください。
グランプリごとに賭けられるオッズ
次は、グランプリごとのオッズをご覧ください。
各グランプリごとのオッズは非常に多彩です!F1が好きなら、楽しめること間違いなし。
ドライバー関連の賭け、コンストラクター関連の賭け、そのほか特殊なオッズなど、さまざまな賭け方があります。
以下、代表的なものをピックアップしてみました。日本語対応のブックメーカーではオッズ表記も日本語で簡単に理解できると思いますので、ここではオッズの英語名に意味を添えて解説しています。(覚える必要はありませんので、ザッと目を通してください)
To Win Outright
グランプリ決勝の優勝予想オッズ。
Podium Finish
上位3位以内で表彰台(ポディウム)に上がるドライバーの予想。
Fastest Rap
グランプリ決勝でのファステストラップ(最速ラップ)記録者の予想オッズ。
Points Finish
賭けた選手が10位以内(チャンピオンシップポイント獲得圏内)でレースを終えると的中。
Top 6 Finish
賭けた選手が6位以内でレースを終えると的中。
To be Classified
賭けたドライバーがレースを完走すると的中。
Not To be Classified
賭けたドライバーが完走しなければ的中。
First Retirement Of Race
最初にリタイアするドライバー予想オッズ。
Forecast
連勝複式。1位&2位になるドライバーの組み合わせを予想する賭け。
Match Betting
2人のドライバーを比べて、どちらの方が順位が上かを予想します。
Combination Podium Finish
例えば「ハミルトンとフェルスタッペンが3位以内に入るか?」など、2人のドライバーを組み合わせて表彰台にあがるかどうかを予想する賭け。
Driver Specials
例えば「ハミルトンは最初にピットインするか?」や「ハミルトンは予選最速タイムかつ優勝するか?」など、ドライバーごとのさまざまな結果に対する賭け。
Fastest Qualifier
予選首位(ポールポジション獲得者)予想オッズ。
Fastest in Practice1
フリー走行1で最速記録を出すドライバー予想オッズ。
Winning Constructor
優勝するコンストラクターの予想。メルセデスやフェラーリ、レッドブルなどの選択肢から選びます。
First Constructor Retirement
賭けたコンストラクターのドライバーが最初にリタイアすると的中。
Both Drivers to Score
賭けたコンストラクターのドライバー2人ともがポイント圏内に入ると的中。
Both Drivers Podium Finish
賭けたコンストラクターのドライバー2人が表彰台に上がると的中。
Qualifying Winning Constructor
予選で勝利するコンストラクターを予想する賭け。
Winning Nationality
優勝ドライバーの国籍予想。
Number Of Classified Finishers
何台が完走するか。
Grid Position Of Winner
スターティンググリッドのどの位置のドライバーが優勝するか。
Winning Margin
1位と2位のタイム差をいくつかの選択肢から予想する賭け。
Safety Car
レース中にセーフティーカーの出動があるかどうか。(ブックメーカーによっては、バーチャルセーフティーカーに関する予想オッズも出ます)
レース中の賭け(F1ライブベット)
概要のところで触れたように、F1はレース中にも賭けることができます。
このレース途中の賭けは、観戦を盛り上げるスパイスにもってこい。
賭けの種類は基本的に優勝予想、3位入賞予想、ファステストラップの3種類。
レース途中の展開やラップ経過ごとにオッズはどんどん変化しますが、自分が賭けた時点の倍率で払い戻しです。
高配当例を挙げると、2020年のイタリアGPで初優勝したピエール・ガスリーは、レース途中に200倍以上のオッズがついていました。2021年のハンガリーGPで初優勝したエステバン・オコンは500倍でした。
ファンなら、たとえレース途中で厳しい状況でも何とか勝って欲しいと願いますよね。その期待を込めて賭けておけば、実際に優勝したときの嬉しさは、ただ観ているだけの時に比べて何倍も味わい深いものとなります。
100倍超のオッズが拾えるチャンスは少ないですが、レース途中で5倍や10倍のオッズを獲るのはまだ難しくありません。観戦中、上位チームに怪しい雰囲気が出ていたり、タイヤの摩耗状況などから「これはいけそうだ!」という狙い目が見つかったら、ぜひチャレンジしてみてください。
F1の賭けにおすすめのブックメーカーは?
さて、次はF1の賭けに最適なブックメーカーの情報です。
基本的はほとんどのブックメーカーがF1を賭けの対象として扱っていますが、オッズの種類、オッズ発表のタイミング、ライブベットの使いやすさなどで一長一短あります。
シーズン開幕前に年間チャンピオン予想系に賭けるなら、bet365、ウィリアムヒル、スポーツベットアイオー、188betなどが充実しています。
以下、チャンピオンシップ予想と各グランプリの賭けにおいて、使いやすいブックメーカーをピックアップしました。
Bet365
bet365は、世界最大のブックメーカーサイト。年間チャンピオン予想はもちろん、各グランプリにもオッズが豊富です。ライブベットも使いやすいため、レースの最中に賭けるなら必須。
bet365の利用法
(オッズ豊富+10,000円ボーナス)
188bet
F1がお好きな方は、188betの存在はご存知でしょう。188betはF1のアジア公式スポンサーであり、サーキットにもよく広告が出ています。観戦チケットが当たるイベントもありますので、要チェック。
188betの利用法
(F1公式スポンサー+お得イベントあり)
William Hill
ウィリアムヒルは創業から90年近いイギリスの老舗ブックメーカー。bet365と同じく、年間チャンピオン予想もグランプリごとのオッズも豊富です。また、他社には出ない特殊なオッズも用意します。当サイトから登録された方は最初に特別フリーベット特典がつきますから、うまくご活用ください。
William Hillの利用法
(特殊オッズ大量+限定ボーナスあり)
ブックメーカーのF1への賭け解説まとめ
いかがでしょうか?ブックメーカーのF1の賭け方・オッズの種類についてイメージはできましたか?
まだブックメーカーを一度も使ったことがない方は面食らったかもしれませんが、スポーツベッティングの世界ではF1も賭けの対象として非常に人気です。
おさらいすると、賭けの対象を大きく分けたらドライバー&コンストラクターの年間優勝予想と、各グランプリの結果予想の2種類。そして、各グランプリはドライバー、コンストラクター、レース中の特殊な事情が対象の3つの切り口で、さまざまなオッズが並びます。
具体的に賭ける手順はサッカーやバスケや野球などと同じく、賭けたいオッズを選んで賭け金を入力して確定するだけ。説明不要なほど簡単です。特に上記の日本語対応のブックメーカーでは迷うことはありません。
ニュースやデータサイトで各チームの状況をチェックしつつ、フリー走行&予選で調子を確認しながら優勝オッズに賭けて、ドライバーと命運を共に。
がっつり分析しながら、予想を立ててお楽しみください。
(2019年現地撮影)
ちなみに私は、レース前の優勝予想やファステストラップ予想に加えて、毎回セーフティーカーの出動予想のチェックがルーティン。レースを楽しむスパイスとして最高です。
当ページはF1ベッティングの入門書として、プレーにいつでもお役立てください。