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少数?分数?ブックメーカーオッズ表記の種類や換算方法の解説

ブックメーカーオッズの見方|6つの表示形式の違いを解説

ブックメーカーのウェブサイトで気になる試合のオッズを調べようとしたとき、「5/2」「24/1」等の分数、「+250」「-200」などのプラスマイナスの記号が書かれた数字が並んでいるのを見て困ったことはありませんか?

このページでは、ブックメーカーのオッズ表記法の種類、それぞれの特徴、換算方法、表示の変更方法などについてまとめています。ブックメーカーオッズを見て「これは何倍だ?」「どうすれば少数方式に変更できる?」など気になった方にとって、スポーツベッティングに関する理解を深める参考になれば幸いです!

ブックメーカーオッズ表記の代表的な3種類

ギャンブルは世界共通の文化ですが、国や地域によって主な賭けの対象もルールもバラバラです。「オッズの表記」もその多様性の一部で、いくつかの書き方(Odds Format:オッズフォーマット)が存在します。

ブックメーカーのオッズは「払い戻しの倍率」を示す数字。言うまでもなく、スポーツベッティングにおける最も重要な要素です。それが、パッと見て「いくら賭けたらいくら戻ってくるのか」を理解できなければ、満足に楽しめません。

そこで、インターネット上にあるブックメーカーの各サイトは世界中のプレイヤーがスムーズにベットできるよう、オッズの表示形式を選択できるようになっています。

その選択肢のなかで、代表的な3種がFractional(フラクショナル)Decimal(デシマル)American(アメリカン)です。

Fractional(フラクショナル)は"分数の"という意味の英語であり、分数で倍率を示すタイプです。Decimal(デシマル)は"少数"を意味する英語で、文字どおり少数でオッズを書きます。そしてAmerican(アメリカン)は、主にアメリカで使用される表示形式で、数字の前に+-の記号が付きます。

以下、それぞれの特徴とルールをご確認ください。

Decimal(デシマル)

ブックメーカーのオッズ(デシマル)

おそらく、日本人にとって最も理解しやすい形式がデシマルです。

日本の競馬・競輪・競艇やその他のギャンブルにおいても、オッズと呼ばれるものはほぼデシマル式で表記されています。

表示倍率は賭け金(1)を含んだ払戻し

例えば、上の画像の「ドルトムント勝利 @1.51倍」に10,000円賭けて勝ったら、1.51倍x10,000円で15,100円が手元に戻ってきます。賭け金の10,000円を引くと5,100円が利益。

わかりやすいですね。

デシマルは、ヨーロッパ各国でも一般的なオッズの表記法であり、ブックメーカーによってはDecimalではなくEU(Europeの略)と書かれている場合もあります。

Fractional(フラクショナル)

ブックメーカーのオッズ(フラクショナル)

フラクショナルはオッズを分数で書く表示形式です。主にイギリスで使用されているため、オッズフォーマットの選択肢欄でUKと書かれていることもあります。

フラクショナルのオッズは、「左側(分子)の数字を得るためには、右側(分母)の賭けが必要」ということを示しています。つまり、分母の数字を賭けると、分子の数字が配当として得られます。

デシマルとの違いは、フラクショナルの倍率には賭け金の返却分が含まれていないということ。わかりやすい例を挙げると、「99/1」というオッズは「1が99になる」という意味で、デシマルに換算すると100倍となります。24/1はデシマルの25倍。

フラクショナルからデシマルへの換算式は、(分子÷分母) + 1です。最後に加える1が、賭け金に相当します。

上の画像の「ドルトムント勝利 20/39」をデシマルに換算すると、「(20 ÷ 39) + 1 = 1.51282051」で小数点3ケタ以下を切り捨て1.51倍。デシマルと同じですね。ほかの33/10と5/1は試しに計算してみてください。

あと、「分子が分母より小さい場合、オッズは2倍以下」ということも覚えておくと、理解がより進むかと思います。

また、デシマルの2倍はフラクショナルでは1/1となり、Evens(イーブン)または略してEVSと書かれているサイトもあります。

American(アメリカン)

ブックメーカーのオッズ(アメリカン)

アメリカンは、その名のとおり主にアメリカのギャンブルで使用される表示形式。バスケ(NBA)やアメフト(NFL)、野球(MLB)などアメリカンスポーツの勝敗予想オッズのことをMoneyLine(マネーライン)と呼びますが、この名称は同時にアメリカン方式のオッズ表記そのものも指します。

北中米系のブックメーカーサイトでは一般的。一方、ヨーロッパを中心に営業しているサイトでは非対応の場合も。なお、オッズフォーマットの選択肢欄で、AmericanではなくUSと略称で書いているサイトもあります。

アメリカン形式は、見慣れないうちは理解しにくいかもしれませんが、実はルールは簡単。マイナスの記号がついている方がFavorite(フェイバリット:オッズが低い側)で、プラスの記号がついているのはUnderdog(アンダードッグ:格下=オッズが高い側)を示しています。

そして、デシマル値で2.00倍以下のオッズは、アメリカンではマイナス記号がつき、反対に2.00倍を超えるとプラスの記号がつきます。

常に100ドル(通貨は問わず100)の賭けが基準。マイナス記号付オッズは、「表示された数字を賭けて勝つと100が手に入る」を意味します。一方、プラス記号のほうは「100を賭けて勝つと、表示された数字が得られる」を意味します。

よって、上の画像の「ドルトムント -195」は「195を賭けて当たると100が手に入る」という意味。「ホッフェンハイム +510」は「100を賭けて当たると510が手に入る」ということ。

マイナスのデシマルへの換算式は、「(100 ÷ 表示された数字) + 1」で、最後に足す1は賭け金。アメリカン方式は、フラクショナルと同じく賭け金の払戻し分は含みません。

実際に計算すると、「ドルトムント -195」は、(100 ÷ 195) + 1 = 1.51282051…となり、小数点3ケタ以下を切り捨てるとデシマルの数値と一致します。

プラス側の換算は、「(表示された数字 ÷ 100) + 1」です。プラス付きのオッズは100分の1に1を足すだけ。+510は5.1 + 1 = 6.10と、暗算できるかと思います。

マイナス側(本命側)のオッズの高低は「数字が大きくなるほど倍率は下がる」ということを覚えておくと、理解が進みます。例えば-140よりも-200の方が堅いオッズです。(デシマルで-140は1.71、-200は1.5倍、-1000は1.1倍)

アジア圏のブックメーカーで使用される3種の表示形式

ブックメーカーのオッズ表示形式(香港・マレーシア・インドネシア式)

デシマル、フラクショナル、アメリカンは多くのブックメーカーが採用しています。

ただし、ブックメーカーオッズの表示形式はこの3種類だけではありません。アジア圏のブックメーカーでは、Hong Kong(香港式)Indonesian(インドネシア式)Malaysian(マレーシア式)の3つも一般的です。

この3種は、その各地域のギャンブルで使われてきた伝統的な表記法です。以下、その特徴とデシマルへの換算法などをまとめました。

(注)下記の解説で掲載している画像の、一番端のFT.1x2と書かれた箇所のオッズはすべてデシマルのままで、それ以外のFT.HDPとFT.O/Uが各表記に変化しています。

Hong Kong(香港式)

ブックメーカーのオッズ(香港)

香港式はデシマルに非常によく似ています。違いは、香港式のオッズには賭け金の払戻分を含んでいないということだけ

上と同じオッズのデシマル表記

ブックメーカーのオッズ(デシマル2)

デシマルの1.87倍が香港では0.87になっています。つまり、香港式に1を足すとデシマルとなります

Indonesian(インドネシア式)

ブックメーカーのオッズ(インドネシア)

インドネシア式は、その名のとおりインドネシアの伝統的な形式。ブックメーカーのOdds Format選択ではIndoと書かれている場合もあります。

インドネシア式オッズはアメリカンオッズとほとんど同じ。違いは、アメリカンは単位が100だったのに対し、インドネシア式は1だということだけ

上と同じオッズのアメリカン表記

ブックメーカーのオッズ(アメリカン2)

これを見ると一目瞭然。インドネシア式の単位が、アメリカンの100分の1になっていることが分かります。

インドネシア式オッズでもマイナスがついている方は本命側、無印の方は格下です。

マイナスの方は「表示された数字分を賭けて勝つと1が入る」、無印の方は「1を賭けて勝つと表示された数字分が手に入る」となります。(詳しいルールはアメリカンの解説をご覧下さい)

Malaysian(マレーシア式)

ブックメーカーのオッズ(マレーシア)

マレーシア式は当地の伝統的なオッズ表記法で、ブックメーカーのサイト上ではMalayとの省略も使用されます。

特徴を端的にまとめると、アメリカンやインドネシアンとプラス・マイナス記号の意味が逆。そして、インドネシアンと同じく1単元が基準

つまりマレーシア式では無印の方がオッズが低く、マイナスがついている方がオッズが高い。

本命側、無印の方は「1を賭けて勝つと表示された数字が手に入る」を意味していて、実は香港式と同じです。要するに1を足すとデシマルになります

マイナス記号がついたオッズは「表示された数字を賭けて勝つと1が手に入る」という意味で、賭けたい金額を表示された数字で割り算すると、期待される利益を知ることができます。この画像の例なら、-0.95のパラナエンセに10,000円賭けて勝つと、10,000円 ÷ 0.95 = 10500円 が利益、賭け金を含め20,500円が戻ってきます。デシマルの2.05倍と同じですね。

ブックメーカーオッズの種類まとめ

いかがでしょうか?ブックメーカーオッズの表記方式の種類・特徴・意味・計算方法などは当ページの解説でご理解いただけましたか?

ブックメーカーではデシマル、フラクショナル、アメリカン、香港、インドネシアン、マレーシアンという6つのオッズ表示形式が使われています。

ブックメーカーオッズの表示形式の変更

実際にブックメーカーでプレーするにあたり、これらのルール・計算方法を覚える必要はありません。

オッズの表示形式はウェブサイト上で変更できるか、アカウント管理画面内で設定できるようになっています。そのため、毎回換算して賭けるという手間は一切無いのでご安心下さい。

よほどマニアックなアメリカ向けブックメーカーやイギリス特化のブックメーカーを使用しない限り、日本人が見慣れたデシマル(少数表記)は対応しています。あるいはデシマルしか使えないサイトもあります。

ブックメーカーのサイトにはじめてアクセスした際や、新しい端末からアクセスすると、フラクショナル(分数)でオッズが表示されているかもしれません。(そのサイトがデフォルトでフラクショナルを採用している場合)

普段見慣れていない形式のままだと「何倍なのか?」「いくら賭けるといくらの配当か?」を直感的に理解できず、賭け間違いも生じます。事前に分かりやすいものに変えてお楽しみください。

以上、当ページがブックメーカーオッズ表記の理解を深める参考になれば幸いです!

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