ブックメーカーのウェブサイトをまだ一度も見たことがないと驚くかもしれませんが、ブックメーカーでは日本のプロサッカーも賭けることができます。ベット対象は、Jリーグ(J1,J2,J3)とルヴァンカップ。さらに、天皇杯も女子のWEリーグもJFLの試合にも大量のオッズが出ます。
Jリーグやカップ戦の賭け式は、単なる勝敗予想だけではなく、スコアの予想、点差の予想、前半/後半だけの結果予想など100通り以上。Jリーグ(J1)は毎節の全試合で「誰がゴールを決めるのか?」という切り口の賭けもあり、試合観戦を盛り上げるスパイスとして最高です。
このページでは、そんなブックメーカーにおける「Jリーグの賭け:Jリーグベッティング」について、情報を網羅して解説しています。オッズの種類や賭け方などの基礎知識、アツくなれる楽しみ方や、うまく稼ぐための戦略などを順にご紹介しているので、「Jリーグに賭けてみたい!どうすればいい?」「すでに賭けているけど、何か役立つヒントはないか」といった際は参考にご覧ください。
Jリーグは他国のサッカーの賭けとは異なる魅力や日本人ベッターに有利な部分が多く、探究次第で良いチャンスとなるかもしれません。
Jリーグの賭けの概要/基礎知識
最初にブックメーカーにおける日本のサッカーの取り扱いについて、簡単な補足からスタートしましょう。オンラインブックメーカーがJリーグのオッズを出しはじめたのは、2000年代の中頃だったと記憶しています。厳密には、1990年代後半に業者達がオンライン化をはじめた当初から、ごく一部のサイトには勝敗オッズがあったようです。しかし、2007年頃まではまだまだマイナーで、Bet365やWilliam Hillなど大手ブックメーカーでさえ賭け式は限られていました。
その後、J2やルヴァンカップをベット対象とするブックメーカーが徐々に増え、技術の発展とともにオッズの種類も拡張していきました。2014年に発足したJ3も程なくして対象の一つに。私は15年以上業界に触れているため、この変化を実感しています。今では、ほぼすべてのブックメーカーで日本のサッカーに賭けることができますし、賭け式も膨大です。
ブックメーカーにおけるサッカーの賭けで、もっとも扱いが充実しているのは欧州サッカーのトップリーグやワールドカップ、EUROなどの国際大会です。Jリーグはその域には達していませんし、今後も同列になることはないでしょう。ただ、少なくともこの10数年でベット対象として急速に人気を伸ばしてきたのは事実。サイトによっては、試合ごとに1000通りを超える選択肢を用意します。私たちプレイヤーは、そこから自分の予想に最適なオッズを選ぶことができます。
今のところ、ブックメーカーはJリーグと直接的に関わっていません。一方で、日本サッカー協会はFIFA Early Warning System(EWS)社と2011年に提携しました。EWS社は世界中のブックメーカーが発表する上記のような各種オッズの値動きを監視し、八百長の疑いを検知・防止することを目的としています。この点から、Jリーグとベッティングの世界はすでに間接的に繋がっています。
Jリーグのベット対象としての認知度向上にともない、日本語対応のブックメーカーの多くがリーグの開幕前や終盤に「フリーベット(賭けに使える資金)をプレゼント」「負けても返金」といったイベントを用意するようにもなりました。これらは、うまく活用すれば賞金を増やせたり、リスクを減らして楽しめるためお得です。時期によっては人気サイトすべてが何らかのイベントを実施しているお祭り状態となりますから、プレー時はチャンスをお見逃しなく。
予備知識のまとめ
- J1、J2、J3、ルヴァンカップ、天皇杯、WEリーグなども対象
- 今やどのブックメーカーでも賭けられる
- ボーナスイベントを出すサイトも多い
Jリーグのブックメーカーオッズ(種類とルール)
日本のサッカーがブックメーカーのサイトですでに当たり前にベット対象になっていることをご覧いただいたところで、次は「どのようなオッズ(賭け方)があるのか」をご説明します。Jリーグは、大きく分けて「リーグの優勝予想」「試合ごとの結果予想」「試合中の賭け」の3つの視点からベットを楽しめます。
優勝予想オッズ
(2019の優勝オッズ)
ブックメーカー各社は、J1のシーズン開幕前に優勝予想オッズを発表します。優勝予想は、専門用語でアウトライト(Outright)と言います。
アウトライトの発表のタイミングはサイトによって違いますが、おおむね開幕の2~3週間前。サイトによっては、開幕後も最新の順位に応じた優勝オッズを毎節ごとに用意します。オッズが出ていさえすれば、プレイヤーはどのタイミングでも賭けることができ、賭けたチームが優勝すれば「自分がベットしたタイミングの倍率」で払い戻しです。シーズン開幕前にあるチームに賭け、途中で同じチームに追加ベットし、終盤に改めて追加、といった「追いベット」も可能。そのチームが優勝すれば、3つの異なるタイミングの倍率で配当を得られます。途中で違うチームにベットしても構いません。
開幕前に戦力分析して見込みありそうなチームに賭けたり、好きなチームや地元のチームに賭けておけば、シーズンまるまるそのチームと命運を共にすることになります。結果が出るまでの期間が長いぶん、期待どおりに優勝したときの喜びはたまりません。
当サイトでは、各シーズン開幕前のJ1優勝予想オッズを下記で記録しています。過去の振り返りにお役立てください。
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ブックメーカーJ1優勝予想オッズ・順位表・各種データ記録|J1前評判まとめ【毎年更新】
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試合ごとのオッズ
(ウィリアムヒルの勝敗オッズ)
サッカーの試合の賭けでもっともオーソドックスなタイプは90分間の結果予想です。後半アディショナルタイムが終わるまでの結果を、ホームチームが勝つか、アウェイチームが勝つか、引き分けかの3択から予想します。どのブックメーカーでも、サッカーのページを開くと一番最初にこのオッズを目にするでしょう。
日本語のブックメーカーなら、名称は90分やフルタイム、英語のサイトなら1x2(ワンバイツー)やMatch Betting(マッチベッティング)などの見出しです。
Jリーグでもルヴァンカップでも天皇杯でも、この3択の勝敗予想が一番基本。なお、1x2は延長戦やPK戦の結果は判定に含みません。リーグ戦はともかく、カップ戦は90分間で決着がつかなければ延長やPKに進みます。たとえば1-1で延長に進み、延長後半にホームが得点して2-1で勝ったとしても、1x2の結果はドロー扱いとなります。
もちろん、賭け式の種類は1x2だけではありません。どのブックメーカーのサイトも、サッカーのページで個別の対戦カードをクリックすると、その試合のすべてのオッズを閲覧できるようになっています。ここには、見るだけでも楽しめる大量の選択肢が並んでいます。サイトによっては、対戦カードに「+300」や「+1000」などプラスマークと数字が書いていて、これは「その試合にあと+1000個のオッズが出ている」という意味です。
以下は、2018年頃のウィリアムヒルのサイトでJリーグの試合前に出ていた賭け式の種類です。サイト内の表記をそのまま抜粋して並べているので、とりあえず流し読みで結構です。
90分 / 試合結果および3またはそれ以上のゴール / 試合結果および5またはそれ以上のゴール / 両チームとも得点あり・試合結果 / 正しい試合結果 / 試合結果および4またはそれ以上のゴール / Both Score No Draw / ダブル・リザルト / 引分け返金 / ダブル・チャンス / ハンディキャップ戦 / 試合での全ゴール数 / 両チームともゴールを挙げる? / 勝利チームと合計ゴール数 / トータルマッチゴール オーバー・アンダー / 得点チーム / 前半・後半共にリード / 前半・後半共にリードして勝利 / 負けからそして / 規定時間内でのチーム得点を予想 / トータルゴール - アンダー・正確に・オーバー / 次のゴール / 最初のゴール時間予想 / 完封勝ち / 両チームが得点 前半・後半の両方 / 両チームとも得点あり・Xゴール / チーム内全得点 / チーム得点予想時間 / チームの得点が規定数以上か以下か / チームの得点が規定時間以上か以下か / チームゴール X ~Y 分内? / 無失点 / 最初にXゴールを挙げるチーム / 試合の全ゴール数が奇数か偶数か / 最初のゴール時間、以上か以下か / 試合ゴール X ~Y 分内? / 前半・後半毎のゴール数 / 前半・後半毎のゴール数が奇数か偶数か / 前半・後半毎のチームゴール数 / 試合内でのオウンゴール / 最初のゴールがオウンゴール? / 特定のハーフで得点するチーム / 前半戦オーバー・アンダー / ハーフで両チームとも得点 / ハーフ・ダブルチャンス / 前半・後半共にゴール / 最初のゴールは前半か後半か? / 前半・後半毎の最多のゴール数 / ハーフでの最初のチームゴール / 前半・後半毎のベット / 前半・後半毎のスコア / 前半・後半のハンディキャップ / 前半リードしたが、引き分けに終わる / 前半戦結果/後半戦結果 / ピリオド・ベッティング
全部で57種類でした。このなかの「オーバー・アンダー」「ピリオド・ベッティング」は細分化されているため、実際は60種類を超えます。このそれぞれの賭け式のなかに複数の選択肢(オッズ)があります。画像の「ガンバ大阪vs名古屋グランパス」の試合前に出ていたオッズの総数は150通りほどでした。現在はもっと増えていますし、もっとわかりやすい表記に変わっています。
昔のブックメーカーのサイトはほぼ日本語非対応だったため「この賭けの意味はどういうことだ?」と悩むことも多かったのですが、日本語化が進んだ今はすぐに内容を理解できます。
【追記】得点者予想オッズ(誰がゴールを決めるのか)
ウィリアムヒルは、2019シーズンからJリーグの各試合にゴールスコアラー予想オッズを導入しました。
ゴールスコアラー予想は、文字どおり賭けた選手がゴールを決めたら的中という賭けです。「2点以上決めるかどうか」や「ハットトリック」などの選択肢もあります。好きな選手への応援に最適であり、また高配当が狙えるため各チームのサポーターに大人気の賭けとなっています。
ゴールスコアラー予想は、欧州サッカーではありふれた賭け式です。Jリーグで賭けられるようになったのは2019年以降で、ウィリアムヒルが業界で初めて導入しました。現在は、ウィリアムヒル以外にもBet365やいくつかのブックメーカーで賭けることができます。
試合中のオッズ(ライブベット)
当サイト内のライブベットとは?のページでも触れているように、ブックメーカーでは試合中にも賭けることができます。これをライブベットまたはインプレーベットと言います。
Jリーグ(J1、J2、J3)、ルヴァンカップ、天皇杯などはすべてライブベットの対象であり、試合進行中にもさまざまなオッズに賭けることができます。
プレー開始後の試合のオッズは、ライブベットの専用のページで確認できます。各種オッズは、試合展開に応じてリアルタイムで変化していきます。また、ライブベットのページでは出場選手や試合中のボールポゼッション率やコーナーキック、カード、シュート本数、枠内シュート、攻撃回数などのデータも確認できます。
スマホでももちろん閲覧可能。そして、試合中に賭けられるオッズには以下のようなものがあります。
試合結果 / 合計スコア予想 / 前半のみの結果 / 後半のみの結果 / 引き分けなら返金の勝敗予想 / ダブル・チャンス / ダブル・リザルト / 1点目を決めるのは? / 2点目を決めるのは? / 3点目を決めるのは? / どちらが先に2点取る? / コーナーキックの本数予想 / ハンディキャップ付き勝敗予想 / チームごとのゴール数オーバーアンダー予想 / 正確な得点結果 / 次の1分で何が起きる? / 次の5分で何が起きる? / 次の15分で何が起きる? / 合計ゴール数は偶数?奇数? / 前半のゴール数は偶数?奇数?
ブックメーカー各社が出すオッズをいくつかピックアップしてリスト化しました。勝敗予想やスコアの予想も、試合の途中経過を踏まえて賭けられるのがライブベットの特徴です。コーナーキックの本数予想もおもしろい。
次の1分間、次の5分間でゴールはあるか?コーナーキックはあるか?フリーキックは?など、時間を細かく区切った賭け方もライブベットならではで楽しめます。たとえば、テレビ、ネット、スポーツバーなどで試合を観戦しながらライブベットで賭けると、試合のおもしろさが何倍も何十倍も増幅します。予想が当たればさらに最高。
Jリーグオッズの種類
- 優勝予想オッズ(開幕2~3週間前からシーズン終盤まで賭けられる)
- 試合前のオッズ(大手サイトは数百以上の選択肢を提供)
- 試合中のオッズ(数十種類。試合中ならではの切り口も多数)
初心者にもわかりやすい賭け方
各試合ごとのページには大量のオッズが並んでいるため、いきなりよくわからないオッズに手を出すと勘違いで損してしまうかもしれません。もしも完全にゼロからスポーツベットを始めるのなら、わかりやすいオッズで試して感覚をつかんでから選択の幅を広げていきましょう。
以下の3つは特にシンプルです。
勝敗予想(1x2)
1x2は、当ページ内で何度か触れたサッカーの一番基本のオッズです。90分間でホームチームが勝つか、アウェイチームが勝つか、引き分けかを3択で予想します。試合前でも試合中でも賭けることができます。
ゴール総数オーバーアンダー(Over/Under)
このオッズは、試合中のゴール総数が基準値を上回るか下回るかの2択で予想する賭け方です。一般的に、オーバーアンダーやトータルと呼ばれます。
たとえば、うえの画像の「オーバー0.5@1.02倍」という選択肢は、試合中にどちらかのチームが1点でも決めれば的中です。0-0以外は当たりなので、倍率は低め。反対のアンダー0.5が10倍を超えているのは、スコアレスドローしか許されないためです。
オーバー2.5は合計3点以上なら的中、反対のアンダー2.5は2点以下なら的中です。
どちらが勝つか予想が難しいときには、このタイプのスコア予想オッズもチェックしてみてください。「今日の対戦カードならオープンな打ち合い展開になるだろう」「いや拮抗した1点が重い試合になるか」など考えながら、ラインを選ぶ楽しさがあります。
また、オーバーアンダータイプの賭けはゴール総数以外でも数多くあります。たとえばコーナーキック本数やカード枚数も、オーバーアンダー形式のオッズが出ます。ブックメーカーの賭け式のなかでも特に代表的なタイプの一つなので、ぜひ覚えておいてください。
コレクトスコア(Correct Score)
コレクトスコアは一目瞭然、試合が「何対何」で終わるかを予想する賭け方です。日本語サイトでは上記のように「正確な得点結果」や「正しい結果」などに翻訳されています。的中の難易度が高いため、オッズは総じて高めです。番狂わせの決着や、予想外にゴール数が伸びた試合などは50倍や100倍オッズが的中になることもしばしば。
ルールがわかりやすいので、ビギナーでもとっつきやすい賭け式の一つです。
Jリーグの賭けで稼ぎを増やしていくコツ
ただ単にJリーグの賭けに関する表面的な情報をご紹介するだけならここまでの基礎知識の説明で終えて良かったのですが、本題はここからです。
Jリーグでどこか推しチームがあるなら、そのチームが勝つだけでも嬉しいと思います。地元のチームが優勝すれば、たとえファンではなくても何となく気分が良くなるのではないでしょうか。そういったとき、もしもブックメーカーで賭けていれば、予想的中とともに実利を得られます。ベット額にもよりますが、数千円・数万円、あるいは数百万円を越す利益が発生すると、もはやチームの勝利や優勝は他人事ではなくなります。
応援と感動、期待と利益。ベッティングはそれらを混ぜ合わせたスパイスです。以下、Jリーグをもっと楽しむためのこの香辛料とうまく付き合う方法、そしてうまく稼ぐためのヒント、掘り下げていく方法について解説します。エンタメ型スタイルと利益重視スタイルを順にご説明しているので、ご自身の目的に応じて参考にしてみてください。
地元チームと運命共同体の応援賭けルーティン
好きなチームに応援の意味で賭けることを、スポーツベットの業界では応援賭け(応援Bet)と言います。
たとえば、あなたが地元チームの熱心なサポーターであれば、そのチームの勝利オッズにホーム戦もアウェイ戦も晴れの日も雨の日も毎節ベットし続ける「シーズン全力応援」というやり方をご提案します。毎回同じ金額をベット(フラットベット)して、シーズン終了時に収支がプラスだったかマイナスだったか振り返ってみてください。
試合に勝った日は嬉しさ倍増、負けた日はガッツリと凹む。まさにチームと一蓮托生。もちろんシーズン開幕前の優勝オッズへの応援賭けもお忘れなく。
このプレーは基本的にマイナスで終える見込みが高いため、あくまで娯楽として割り切って楽しんでください。ただし、応援しているチームが安定して上位を維持し続ける場合や、前評判は低いものの年に何度か上位チームに勝って波乱を起こした場合、プラスでシーズンを終える可能性も十分にあります。
利益を狙うための前提
少しでも儲けを考えるなら、「好きなチームだから賭ける」という発想は捨てなければなりません。なぜなら、応援することと結果を予想することはまったくの別物だからです。
私の経験談をお話しすると、プレー始めたての頃はサイトに並んだオッズにワクワクして「なんとなく倍率が低いから当たりそうかな?」とか「こちらが勝ちそうだ」とフワッとした感覚で賭けてしまいがちでした。儲けたいと考えて予想を立てたつもりでも、いつのまにか「こうなるはずだ」という思い込みが根拠になっていく。だから外れる。そうして負けが込んでくると、今度は安易に低い倍率の当たりやすそうな(と感じる)オッズに多額を突っ込んでしまい、そんな時に限って外れる。
完全な負のループです。
当時の不的中の山は今思えば良いトレーニングだったかもしれませんが、このページへ訪れた方はわざわざ回り道と損をする必要はありません。
最初から、以下の3つを心に留めておいてください。
- 負けを取り戻そうとしない(前回の結果に引きずられない)
- 両チームを中立に捉える
- 予想してからオッズを選ぶ
負けを取り戻そうとしないことは、ギャンブル全般に言える精神面での基本中の基本です。前回の結果を引きずると、次の選択に影響します。毎回の予想は「それぞれが独立した1発目の勝負である」という意識が大事。実際にそうですから。
「両チームを中立に捉える」とは、ネームバリューや片方のチームの情報で判断しないことを意味します。ここが応援賭けとは根本的に異なる部分です。応援賭けはあくまで期待がベースであり、賭ける方のチームに意識が傾きます。利益を狙うなら、必ず両チームの状態を贔屓目なしにチェックしてください。
3番目の「予想してからオッズを選ぶ」ということも、両チームを中立に捉えることに関連してきます。ビギナーはオッズの大小=確率と勘違いしがちですが、実は倍率は的中しやすさの根拠にはなりません。1.01~1.20倍程度のオッズは確かに当たりやすいのですが、倍率から賭けるオッズを決めていたら、いつか必ず全損します。
これらを踏まえたうえで、最初は
1.この試合の私の予想は?
2.最適なオッズはどれだ?
というプロセスを頭の中で言語化して、常に忘れないでください。この順番のアプローチは、ブックメーカー投資とは?のページでも紹介しているプロプレイヤーによる実践法の1つです。
まず予想ありき。それからオッズを選定します。適当に賭けたものがラッキーでいきなり数万円の利益に化けることもありますが、スポーツベッティングに限らずギャンブルにおいて運で得られたものは不運で消えてきます。
しかし、上記プロセスに沿って繰り返していれば、それがそのまま実力を養う訓練となりますし、副収入を継続して得られる可能性へと繋がります。
予想の切り口とオッズの組み合わせパターン
最初は、以下も参考にしてみてください。予想の切り口(勝敗、スコア、総ゴール数など)ごとに、どのオッズが適しているのかの簡単な解説です。
このほか、得点差を予想するならハンディキャップつきの勝敗予想オッズもよく使うことになると思います。ルールがやや複雑なので、ハンデオッズについて詳しくはブックメーカーのハンディキャップオッズの特徴やルール詳細解説をご覧ください。
すでにご説明したとおり、ブックメーカーは一つの試合に対して100種以上のオッズを用意します。ただ、実際にプレーをはじめるとベットするオッズ(使用する賭け方)はだんだん絞られていきます。なぜなら、賭け方のうちのほとんどは稼ぐことを目的とした賭けに適さないため。遊びのプレーなら「レッドカードは出るか?」「ペナルティキックはあるか?」「合計ゴールは偶数か奇数か」などへの賭けも楽しめますが、これらは予想が困難なため、利益重視の場合はあまり手を出すべきではありません。(関連:ブックメーカー攻略のための11のポイント)
最初はあくまで基本の賭けに絞って狙ってみてください。
Jリーグは日本人プレイヤーに有利?稼ぐためのコツ
最後に、肝心の「予想をどう立てるのか?」ということについて触れます。
予想の方向性が正しくなければ、いくら最適なオッズを選んでもマイナス続きとなってしまいます。勝つためには当然精度の高い予想が求められますし、期待値の高い良いオッズを掴まなければなりません。
しかし、残念ながら「こうすれば的中率100%!」という話はできません。試合結果は未来に行って確認してこない限り、誰も正確にはわかりませんから。「このスコアでホームが勝ったのは◯◯が理由だ」と試合が終わったあとから理由を検証するのは、解釈が正しいかどうかはともかく簡単です。
一方で、スポーツベッティングではその逆をすることになります。「◯◯が理由で、このチームがこのスコアで勝つだろう」と仮説を立てる。
この◯◯を埋めるのは情報です。
ブックメーカーにも試合結果はわかりません。彼らは過去の統計や直近の情報をベースに擬似的な確率を算出してオッズを作っています。そこで、私たちプレイヤーも試合に同じ向き合い方をします。つまり、統計データに基づいておおよその結果を想像し、そこに最新情報に加えながら展開を考察するのが一般的な予想のやり方です。
Jリーグの試合ごとの分析データは、Football Lab(フットボールラボ)というサイトで閲覧できます。Jリーグ公式サイトのデータページでは過去全シーズンの結果を確認できます。また、ブックメーカーが提供する統計データも十分使えるのでご活用ください。10betやBet365で閲覧可能です。
特に、Football Labのセイバーメトリクスによる分析情報は、チームの特徴、選手のチーム内での貢献度、攻撃スタイルやウィークポイントなどを細かく閲覧できるため、予想の土台作りとして大いに役立ちます。
まず、ボールポゼッションを高めて崩していくスタイル、素早いカウンターを得意とするスタイル、サイドからクロスを上げる攻撃を得意とするスタイルなど、チームの戦術を把握してください。次に、予想メンバーと欠場選手をチェックし、スタイルの核となる選手の出場有無をおさえます。そして、直近でノっている選手や不安定な選手を調べたり、両チームの順位的な背景からくる試合へのモチベーションを想像したり、連勝・連敗の状況からくるメンタル状態をイメージします。
これらを複合しながら予想していきます。
ただ、単純にデータを紐解くだけでは、ブックメーカー相手に勝ち続けることは不可能です。なぜなら、ブックメーカー側の方が数字面での情報量が多く、分析力も長けているため。それは、プレイヤー個人が太刀打ちできるレベルではありません。
そこで重要となってくるのが、数字に現れないような情報を加味して検討すること。選手のプライベートをSNSでチェックしたり、モチベーションに影響しそうな情報をニュースで探してみてください。スポーツニュース、インタビュー記事、各クラブの公式サイトなどネット上には日本語の情報源がたくさんあります。紙媒体の専門誌も役立ちます。試合観戦中に得られる"生の気づき"も潜在的には予想の糧になるでしょう。
Jリーグへの賭けが、ほかのサッカーリーグに比べて日本人にとって魅力的だ・有利だとする理由は、情報収集がしやすいため。
プレミアリーグやブンデスリーガなど欧州サッカーも、最近は十分に情報が得やすくなってきていますが、それ以上にJリーグは多くの日本人にとって「言語」と「地の利」という点から情報を取りやすい。だから賭けの対象として他国のサッカーよりも狙いやすいわけです。住んでいる国によっては、検索時に日本語の情報がヒットしにくい場合があります。そんな時は、VPNで日本のIPアドレスをセットしてから検索してみてください。
あと、サッカー情報と関係ないところに非言語的・非数値的で結果に影響しそうな情報が転がっていることもありますので、常にアンテナを張っておくと良いチャンスを掴みやすくなるかもしれません。(個人的には、某地でタクシーに乗った際に運転手がJリーグの選手をよく乗せる人で、その時の会話が大いに参考になりました)
楽しみ方と稼ぐコツ
- 【エンタメ】応援賭けで命運を共に
- 利益を狙うなら応援意識は捨てる
- 中立に精査する
- 予想してからオッズを選定
- 統計データ+最新情報
- 数値化されない情報を探そう
応援賭けでエンタメとして遊ぶのと、利益を求めるやり方は完全に方向性が相反しています。「今日は遊び」「この試合はガチ予想」など、線引きをしておくことも大事です。
どのブックメーカーがJリーグへの賭けに使いやすいか?
基本的には、ほぼすべてのブックメーカーがJ1、J2、ルヴァンカップ、天皇杯などのオッズを提供しています。J3はサイトによってない場合もあります。J1、J2、カップ戦の試合へのベットが目的であれば、どのブックメーカーを利用しても楽しめます。このブックメーカーでなければJリーグの賭けはできないとった制限はありません。現在はそれほどJリーグベットは一般化してきていますが、強いてJリーグの賭けに適したブックメーカーの条件を挙げるなら、日本語化されたサイトであること、入出金が柔軟であること、この2点。
理由は、日本語非対応のブックメーカーに比べて、日本語対応サイトの方がJリーグに対するボーナスイベントが多いため。条件をクリアすれば、資金を増やすことができます。あと、入出金が柔軟でなければ、どれだけ勝っても利益を回収できません。
サイトによってオッズの種類が違うため、それも判断基準にはなるでしょう。また、Jリーグの生中継を視聴できるブックメーカーもあります。ある程度プレーを続けて中級以上になったら、狙いたいオッズの有無や、ベット上限なども検討材料に入れてみてください。
以下は、特徴が際立ったサイトです。
Sportsbet.io
スポーツベットアイオーは会員登録が一瞬で済み、入出金も簡単です。Jリーグを対象とした「連勝したら追加賞金プレゼント」「条件クリアでフリーベット進呈」などのイベントも多く、プレー慣れる、楽しむという観点からはうってつけ。
William Hill
ウィリアムヒルは、賭け式が豊富で、ベットの幅を広げるのに最適です。スポーツベットアイオーと同じく、Jリーグの開幕前や注目試合でフリーベットを得られるイベント企画も多数。試合ごとにゴールスコアラー予想オッズが出るため、応援ベットには大いに使えます。
Pinnacle
当ページではここまで登場しませんでしたが、ピナクルは本格的に稼ぎを狙うならぜひ利用したいプロ向けブックメーカーです。ボーナスイベントは一切ありませんが、オッズ(倍率)が他のサイトよりも良く、どれだけ勝ち続けても出禁になりません。
カジュアルに遊ぶにしても本気で利益を狙うにしても、オンラインスポーツベットは複数のサイトを使い分けてトータルで儲けを狙うという取り組み方が基本です。ブックメーカーランキングのページも参照し、いくつかのサイトをピックアップしてお楽しみください。
ブックメーカーのJリーグオッズへの賭け方解説まとめ
ここまで長文お読みいただきありがとうございました。基礎知識から専門的な話まで網羅したため、かなり長くなってしまいました。日本のサッカー、特にJリーグに賭けるための参考になりましたか?
後半部分はブックメーカーをまだ利用したことがないと、いまいちピンとこないかもしれません。だから、この時点で「そうか、なるほど」と理解しなくても大丈夫です。いつでも戻ってきて参照ください。以下はページの要点です。
予備知識
- 日本のサッカーは今やどのブックメーカーでも賭けられる
- J1、J2、J3、ルヴァンカップ、天皇杯、JFLの試合、WEリーグも対象
- 扱いはサイトごとに違う
Jリーグオッズの種類
- 優勝予想オッズ(アウトライト)
- 試合前のオッズ(最大1000通り近く)
- 試合中のオッズ(ライブベット)
楽しみ方と稼ぐコツ
- 【エンタメ】応援賭けで命運を共に
- 利益を狙うなら応援意識は捨てる
- 中立に精査する
- 予想してからオッズを選定
- 統計データ+最新情報
- 数値化されない情報を探そう
まず日本語サイトで参加登録して、オッズをいろいろ見て回ってください。もともと試合についてあれこれ考察するのが好きなサッカーファンであれば、賭け方などを理解してしまえばすぐにコツを掴んで稼げる可能性も十分にあります。最初はチームを絞った方が情報収集がしやすいですから、いくつかピックアップしてチャレンジしてみてください。オッズを見るだけでも楽しいですし、応援賭けでも本格的なプレーでもJリーグがこれまで以上にエキサイティングになることは保証します。
関連情報は当ページや別ページで随時アップしているので、Jリーグベッティングの世界を知る参考になれば幸いです。